2017年1月22日 (日)

新しいシューズと都内ラン

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東京マラソンまであと5週間。年明けから2週間ぐらい風邪ひいてしまって、調整が遅れていたのですが、先週日曜に2時間ほど走って、今週は昨日1時間ちょっと走って、今日2時間40分走って、ようやく自分なりの調整ペースに戻って来ました。普段からいっぱい走っている方々には、「え?そんなもんなの?」って思われちゃうぐらいの走行量の大江戸ですが、いいんです。あんまり走り過ぎると体に悪いし、記録を狙うわけでもありませんから。楽しくケガなく完走できれば、いいんです。

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ってわけで、新しいシューズを買いました。何しろ前回(おととし)の東京マラソンでは、ハーフ地点で右のハムストリングス(太もも裏の筋肉)を肉離れしてしまい、そこからが地獄の苦しみだったので、今回は衝撃吸収性(クッション性)を何よりも重視してのチョイスです。色々調べた後に、ショップの店員さんと話し、試し履きもした結果、ちょっと奮発してアシックスのゲルカヤノ23を買いました。アシックスはオシャレじゃないとか、体育会的だとかで敬遠するランナーもいるかと思いますが、小生のように「(練習不足で)脚ができていない」ランナーにとって、背に腹は代えられません。それにデザインもだいぶ良くなってきましたし(色は2色しかないのが不満。ベターなオレンジの方にしました)。 店員さんのお勧めで足のアーチを補正するためのインソールも買ってみました(どうも足の甲のアーチが落ちて=平べったくなっているみたいでした)。更にカカト部には衝撃吸収用のラバーが入っているスグレモノです。

これ、二日連続でもともとのインソールと補正用のインソール(ファンクショナルフィット)を入れ替えて、比較検証してみたのですが、やはり違いますねー。補正用インソールを入れるとフワフワ感はむしろ無くなるのですが、脚や膝へのダメージが少なく、後半の疲労や「落ち」が少ないと感じました。 ここらがやっぱりネット販売では味わえないリアル店舗の良さですねえ。

1485079322360さてさて家から表参道~六本木~東京タワーへ。おお、タワーのそばの工事現場のクレーンが、タワーと同じ白とオレンジのカラーリング。何でしょう? 擬態?

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右は芝公園から望む坂の上の東京タワー。青空に映えて、やっぱりいいですねえ。スカイツリーのヤツなんざ、こうはいきません(ヤツ呼ばわり)。

で、その先の虎ノ門ヒルズあたりで折り返して、溜池山王~赤坂見附~青山へ。絵画館前のイチョウ並木は、いつ見ても絵になりますね。

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外苑前のベルコモンズ跡地が工事フェンスに囲まれて、何にもなくなっていました。何ができるのでしょうか。

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そういえば、虎ノ門あたりにも見事に壊されている途中(今日は日曜なので、工事ナシ)のビルがありました。東京は常に新陳代謝していくのでございます。

原宿を通って帰りましたが、人が多過ぎて走れやしませんでした。日曜の午後は迂回しないとダメですね。 代々木公園入口前には、今もまた「ローラー族」が出てるんですね。「ジョニーBグッド」でツイストを踊ってたりしておりました。

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2017年1月21日 (土)

ペヤングのチョコレートやきそば

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噂のペヤング『ギリ チョコレートやきそば』を食べました。冒険者の大江戸です。

暮れに一平ちゃんの『ショートケーキ味』を食べました(↓)が、それに続くチャレンジです。

http://oedo-tokio.cocolog-nifty.com/blog/2016/12/post-7bfb.html

まあ「ギリ」ってついてることからもわかるように、明らかなバレンタイン狙い商品です。安いけどインパクトはでかいですよね。パッケージのリボン部分に「I ♥ YOU」って入ってる割には、好かれてるんだか嫌われてるんだかわからないような物ですし。

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麺は普通の焼きそば。で、見た目ソースにしか見えないドロッとした黒いものがチョコレート。それを混ぜてかき回します。最後に後乗せかやくをかけるのですが、紅しょうが風の赤いものは、乾燥イチゴの砕いたものです。クルトンは普通にクルトンなので、いまいちですね。

さてさてお味はやはり不気味。まあお菓子感覚、デザート感覚で行くべしと思ってはおりましたけど、うーん・・・。いっそもっとチョコが強かったら、やわらかポッキーみたいな、チョコレート・モンブランみたいな気分で、かえって食べやすかったかも。でもこいつはねえ・・・ネタとして1回食べれば十二分って感じでありました。 「明星一平ちゃん」でも出してるらしいんですけど、どうしましょうかねえ。

食後にコーヒーを飲んで、歯を磨いてから外出しましたが、それでもマスクの中で呼吸した息がチョコレートの香りだったので、おやまあと驚いたのでありました。

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2017年1月20日 (金)

「皆さま、ごきげんよう」:自由な走馬灯映画

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映画『皆さま、ごきげんよう』は、のんびりとした中にそこはかとないユーモアを湛えたオタール・イオセリアーニ監督作品。イオセリアーニじいさん、ますますもって夢現境を自由に飛び回っています。

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そう、とにかく自由なんです。じいさんがロードローラーにひかれて「のしいか状態」になっちゃって、それをドア下の隙間から入れるなんてこと、誰が大まじめにやるってんでしょうか? この人は、やっちゃってます。しかも脈絡なしに、いろんなエピソードがつながったりつながらなかったりしながら、次から次へと変なことが続いていくのです。

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思えば岩波ホールでは、「自由な」老人監督の自由過ぎるほど奔放な映画が、これまでも上映されて来ました。近年ではアラン・レネ晩年の『風のそよぐ草』や『愛して飲んで歌って』、古くはルイス・ブニュエルの『自由の幻想』。そう、本作オープニングで革命期フランスの処刑広場から始まるあたり、そこからも自由に時と場所とつながりを飛び越えるあたりは、まさに『自由の幻想』のテイストです。壁にドアが現れたり消え去ったりするあたりもそうですね。

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そういった映画の自由さ、心の自由さが心地良くもありますが、一方ではどうにもこうにもつかみ所がなくって、映画がのらりくらりと逃げて行ってしまうような気もいたします。ま、きちんとした物語などありませんからね。始まりもなければ終わりもない、走馬灯のような映画でもあると感じました。

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2017年1月19日 (木)

日本インターネット映画大賞 2016日本映画部門投票

日本インターネット映画大賞」への当ブログからの投票です。先ほどの外国映画投票に引き続き、2016日本映画部門をどうぞ。

日本映画

【作品賞】
1位  「シン・ゴジラ」            5点
2位  「リップヴァンウィンクルの花嫁」 4点
3位  「この世界の片隅に」        3点
4位  「ヒメアノ~ル」            2点
5位  「湯を沸かすほどの熱い愛」    1点
【コメント】 邦画豊作! 作品がバラエティに富んでますし、それぞれの世界を極めています。「海よりもまだ深く」「ピンクとグレー」も入れたかったです。

【監督賞】          
   [岩井俊二]
【コメント】 樋口真嗣を「シン・ゴジラ」の監督と言い切るのはムムム・・・だったし、かといって庵野秀明総監督を監督賞ってのも・・・。なので岩井さん。でも、久々の岩井ワールドが本当に素敵でした。

【最優秀男優賞】
   [ゴジラ] (シン・ゴジラ)
【コメント】 人間の役者が決め手に欠けたので・・・。でも、威厳のある見事なゴジラでした(野村萬斎さんへの賞ってわけじゃないんですよ)。

【最優秀女優賞】
   [杉咲花] (湯を沸かすほどの熱い愛)
【コメント】  主演も女優もひっくるめて、ぶっちぎりで最高の演技でした。嬉しい驚きでした。いくらほめても足りません。

【ニューフェイスブレイク賞】
   [大西利空]  (ぼくのおじさん)
【コメント】  おじさん(松田龍平)よりずっと素晴らしい。実に利発そうなお子さんです。

【音楽賞】
  「怒り」  (坂本龍一)
【コメント】 坂本教授としては、「レヴェナント」よりもこっちが印象に残りました。いい仕事です。

【大江戸時夫が選ぶ最長不倒タイトル(題名)賞】
   [RANMARU 神の舌を持つ男 酒蔵若旦那怪死事件の影に潜むテキサス男とボヘミアン女将、そして美人村医者を追い詰める謎のかごめかごめ老婆軍団と三賢者の村の呪いに2サスマニアwithミヤケンとゴッドタン、ベロンチョアドベンチャー! 略して・・・蘭丸は二度死ぬ 鬼灯デスロード編]
【コメント】  別に小生が選ばなくても、事実としてそうなんですが・・・。 驚愕の130字! ただタイトル場面においても、「酒蔵~」以下はバックの円のまわりにダーッと書かれているだけで、読めやしませんけどね。

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この内容(以上の投票を含む)をWEBに転載することに同意する。
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日本インターネット映画大賞 2016外国映画部門投票

「日本インターネット映画大賞」というのがありまして、投票用テンプレートに記入して各人のブログにアップしたものをトラックバックすることによって投票とするシステムなので、昨日、一昨日のエントリーとダブる部分が多いのですが、お許しください。

ちなみに「日本インターネット映画大賞」のサイトはこちら↓

http://www.movieawards.jp/

外国映画

【作品賞】(3本以上5本まで)
1位  「アイ・イン・ザ・スカイ」    5点
2位  「イレブン・ミニッツ」      4点
3位  「レヴェナント 蘇えりし者」  3点
4位  「ブリッジ・オブ・スパイ」    2点
5位  「ザ・ウォーク」         1点
【コメント】 邦画上位傾向が続く中、1位にふさわしい作品がなくてかなり悩みました。12月23日公開の「アイ・イン・ザ・スカイ」はキネ旬ベストテンだと翌年度の対象になってしまうのです。この投票のように、きっぱり暦年で切ってもらいたいものです。

【監督賞】          
   [イエジー・スコリモフスキ]  (イレブン・ミニッツ)
【コメント】 78歳なのに、この新しいクリエイティビティへの挑戦。この若々しさ。

【最優秀男優賞】
   [トム・ハンクス]  (ハドソン川の奇跡)
【コメント】  またも名演が一つ増えました。「ブリッジ・オブ・スパイ」とどっちか迷いました。

【最優秀女優賞】
   [ライア・コスタ]  (ヴィクトリア)
【コメント】  2時間19分ワンカット長回し映画の中で、どんどん変容していく凄さ!

【ニューフェイスブレイク賞】
   [マーク・ライランス] (ブリッジ・オブ・スパイ)
【コメント】 フォーマットに助演男優賞がなくなっていたので、「あ、ここに置けるや」と。抑制を効かせながらすべてをかっさらう最高の演技を見せてくれました。

【音楽賞】
  「オデッセイ」でデイヴィッド・ボウイ『スターマン』が流れる場面
【コメント】  ボウイ追悼の意味も込めて。MVみたいで高揚しました。


【大江戸時夫が選ぶ最長不倒ワンカット長回し賞】
   [ヴィクトリア]
【コメント】  驚愕の2時間19分ワンカットの長回し! 2時間あれば何でも起こっちゃって、人生が変わってしまうんですね。

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 この内容(以上の投票を含む)をWEBに転載することに同意する。
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2017年1月18日 (水)

2016洋画トップテン

昨日の日本映画篇に引き続き、今日は外国映画篇です。

1.アイ・イン・ザ・スカイ(ギャヴィン・フッド)  2.イレブン・ミニッツ(イエジー・スコリモフスキ)  3.レヴェナント 蘇えりし者(アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ)   4.ブリッジ・オブ・スパイ(スティーブン・スピルバーグ)  5.ザ・ウォーク(ロバート・ゼメキス)  6.ヴィクトリア(セバスチャン・シッパー)  7.ハドソン川の奇跡(クリント・イーストウッド)  8.トランボ ハリウッドに最も嫌われた男(ジェイ・ローチ)  9.パディントン(ポール・キング)  10.聖杯たちの騎士(テレンス・マリック)  次点.ズートピア(バイロン・ハワード、リッチ・ムーア)

<その他の記憶すべき作品>  ボーダーライン  マジカル・ガール  スティーブ・ジョブズ  ジュリエッタ  コンカッション  オデッセイ  緑はよみがえる  ニュースの真相  マイケル・ムーアの世界侵略のススメ  10 クローバーフィールド・レーン  ドント・ブリーズ  ロスト・バケーション  エクス・マキナ  ペレ 伝説の誕生  ザ・ビートルズ EIGHT DAYS A WEEK  The Touoring Years  手紙は憶えている  奇蹟がくれた数式  ティファニー ニューヨーク五番街の秘密  弁護人

監督賞:イエジー・スコリモフスキ(イレブン・ミニッツ)   脚本賞:ガイ・ヒバート(アイ・イン・ザ・スカイ)   撮影賞:エマニュエル・ルベツキ(レヴェナント 蘇えりし者)   主演女優賞:ライア・コスタ(ヴィクトリア)   主演男優賞:トム・ハンクス(ハドソン川の奇跡)   助演女優賞:ダイアン・レイン(トランボ ハリウッドに最も嫌われた男)   助演男優賞:マーク・ライランス(ブリッジ・オブ・スパイ)   新人賞:ジェイコブ・トレンブレイ(ルーム)

邦画に較べると元気のない洋画ですが、上位に堂々推せる作品が無い一方で、あるレベル以上の作品(トップ20~30ぐらいに入る作品)は結構粒が揃ってるんですよねー。

1位に置いた「アイ・イン・ザ・スカイ」は12月23日公開なので、「キネ旬ベストテン」では来年度扱いになっちゃいます(ちなみに10位も来年度扱いです)。変なの。 でも1位、2位どちらをトップに置くか迷ったけど、どちらも1位を張るには貫禄不足だったりします。 4位はスピルバーグ久々の復活が嬉しかったですね。 6位の2時間19分ワンカット長回し(加工なし)には驚愕します。 9位は笑いのセンス、映画のセンスが良いのです。 そして10位の映像美世界。

個人賞では、撮影賞のルベツキ(どこまで独走するんだ?!)を「レヴェナント」で選ぶか「聖杯たちの騎士」で選ぶか大いに迷いました(更には、「ボーダーライン」のロジャー・ディーキンズもいい仕事をしていて、取らせたかったのですが)。 主演女優賞のライア・コスタは2時間ちょっとの中で(しかも全編長回しという難しさの中で)確実に変容しているのがあっぱれです。 「ブリッジ・オブ・スパイ」におけるマーク・ライランスは、近年の男優演技の中で突出してスゴイと思います。 新人賞ジェイコブ君は、「ルーム」の天才子役です。

テンの中にアメリカ映画が7本。相変わらずの強さでした。監督は全体的に高齢化してるけどね。

(邦画篇はこちら↓)

http://oedo-tokio.cocolog-nifty.com/blog/2017/01/post-d9fb.html

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2017年1月17日 (火)

2016邦画トップテン

お待たせいたしました! 恒例の大江戸時夫の年間トップテン映画 of 2016年。落穂拾いを終えて、ようやく発表です。今年は邦画篇から。(  )内は監督名です。

1.シン・ゴジラ(樋口真嗣 ※総監督=庵野秀明)  2.リップヴァンウィンクルの花嫁(岩井俊二)  3.この世界の片隅に(片渕須直)  4.ヒメアノ~ル(吉田恵輔)  5.湯を沸かすほどの熱い愛(中野量太)  6.海よりもまだ深く(是枝裕和)  7.ピンクとグレー(行定勲)  8.怒り(李相日)  9.君の名は。(新海誠)  10.聲の形(山田尚子)  次点.淵に立つ(深田晃司)

<その他の記憶すべき作品>  永い言い訳  SCOOP!  64 ロクヨン  築地ワンダーランド  TOO YOUNG YO DIE!若くして死ぬ  FAKE  日本で一番悪い奴ら  聖の青春  ぼくのおじさん

監督賞:岩井俊二(リップヴァンウィンクルの花嫁)   脚本賞:庵野秀明(シン・ゴジラ)   撮影賞:神戸千木(リップヴァンウィンクルの花嫁)   主演女優賞:黒木華(リップヴァンウィンクルの花嫁)  主演男優賞:ゴジラ(シン・ゴジラ)   助演女優賞:杉咲花(湯を沸かすほどの熱い愛)   助演男優賞:リリーフランキー(SCOOP!)   新人賞:大西利空(ぼくのおじさん)  怪演賞:月見草しんちゃん(闇金ウシジマくん Part3)

昨年の邦画は稀に見る大豊作。ここのところ質的充実において、洋画との差が広がる一方です(なのに世界的にはあまり評価されていないのが不思議)。力量のある監督たちがずらりと揃ったトップテン(圏外も含めて)で、頼もしい限り。普通の年ならトップテン級の作品が、5本ぐらいはみだしてしまいました。

監督賞は「樋口真嗣にするのはムムムだよなあ。でも総監督を持ってくるのもなんだしなあ」と思い、漁夫の利的に岩井へ。でも久々のザ・岩井ワールド、素晴らしかったです。 主演男優賞はトリッキーな選考となりましたが、決め手となる人がいなかったもので、ならば・・・と。 主演女優賞も絶対的な人がいなかったのですが、ここは助演女優賞と合わせて「華・花」コンビってことで。それぐらい助演女優賞の杉咲花は圧倒的でした(撮影時まだ18歳だったのに! それ以上に童顔なのに!)。助演女優賞はレベルの高い候補が大勢いたのですが(「怒り」の宮崎あおい、「怒り」「アズミハルコは行方不明」の高畑充希、「ヒメアノ~ル」の佐津川愛美、「シン・ゴジラ」の市川実日子など)、杉咲花がぶっちぎりました。助演男優賞は「日本で一番悪い奴ら」の みのすけ も候補でした。 新人賞の大西君は、利発そうな子役。怪演賞のしんちゃんは、脳みそカラッポの半グレ役です。

振り返ればアニメーションが3本もランクインしているのですね。それぞれに持ち味を発揮した良作でした。 『ヒメアノ~ル』と『ピンクとグレー』は観て、驚いてほしいです。どちらもホントびっくりするから。

明日は洋画篇です!  

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2017年1月16日 (月)

「MILES AHEAD マイルス・デイヴィス 空白の5年間」:チードルさんの個人映画

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映画『MILES AHEAD マイルス・デイヴィス 空白の5年間』は、随所で「ん? う、うーん・・・」と考え込みたくなるような、ちょっと変な作品でした。ドン・チードルが製作・監督・共同脚本・主演と、思い入れたっぷりなのですが、そこまでワンマン映画になっちゃうと色々と弊害が出るってのが世の常であります。

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何と言っても、ドン・チードルがマイルズ・デイヴィスに似ていない。いや、髪型や服装では十分似せる努力をしているので、サングラスをしている時はそっくりさんなのですが、サングラスが無いとドン・チードル以外の何者でもありません。だって、目が違い過ぎます。あのマイルズの鋭い目とチードルの眠そうな目じゃ、致命的に似て無さ過ぎて・・・。ま、声やしゃべり方は凄く似せてるんですけどね。

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更に、後半になると妄想(?)が激化して、マイルズが架空の『ローリング・ストーン』誌記者と一緒に、カー・チェイスあり、銃撃ありのアクションになっちゃいます。ドン・チードルはマイルズの大ファンだからこの映画を作ったのであろうに、いったい何をどうしたいのか? 謎です。

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回想シーンは別として短い期間の出来事なのに、これで「空白の5年間」なんて邦題つけられても困っちゃうってところもありますよねえ。チードルさんは満足したのでしょうか。

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2017年1月15日 (日)

「マダム・フローレンス! 夢見るふたり」:謎が多いなあ

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映画『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』の監督はスティーヴン・フリアーズだったのですね。宣伝などではほとんど目立たなかったので、メイン・タイトルで初めて気づいた次第。しかもこれ、ハリウッド映画化と思っていたら、まぎれもないイギリス映画だったのですね。舞台はニューヨークですけど。 しかも昨年のフランス映画『偉大なるマルグリット』を見落としている大江戸ですが、「なんであの作品のリメイクということを全く表に出していないんだろう?」と思っていたのですけれど、これはリメイクと言うよりも、もともと実在したフローレンス・フォスター・ジェンキンスの伝記映画(ま、かなりフィクショナルに仕立ててあるそうですが)なんだそうです。

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ことほど左様に予想外なことが頻出した作品でしたが、そして物語はかなりトリッキーなわけですが、映画の作りとしてはオーソドックス&ウェルメイド。平明にプロットを進行させ、キャラクターを立たせ、役者を輝かせ、笑いと感動を塩梅よく配置してあります。

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1949年生まれ、現在67歳のメリル・ストリープに対し、ヒュー・グラントは1960年生まれの56歳と11歳年下ですから、だいぶ老けメイクにしております。いつもの軽やかなヒュー様ではなく、押し出しの強いお大尽を老け芝居で演じます。 一方のメリルは、やはりヒューよりも相当おばあちゃんに見えるのですが、これも病気に侵されているという役柄の表現なのでしょうか? まあ、最後の方は76歳を演じたわけなので、それだったら納得ではあるのですけれど・・・。

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でも本作は二人よりもむしろ、ピアニスト役のサイモン・ヘルバーグや、夫(ヒュー)の公認愛人役レベッカ・ファーガソンらの芝居の方が、心に残りました。

それにしてもこの旦那は、なんでここまでこんな奥さんを愛して、むしろ甘やかして、多くを捧げていたのかなあ? (メリル嫌いの小生としては)謎です。愛って不思議だなあ。 そして、いくら音痴でも、(自分が歌っている時はまだしも)レコードになったものを聴いたら、自分のヘタさはわかるはずでしょう。あれだけいろんなものを聴いている方なのですから。謎です。

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2017年1月14日 (土)

「The NET 網に囚われた男」:心をえぐえる国家の暴力

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映画『The NET 網に囚われた男』は、これまでに無く描写に抑制の効いたキム・ギドク作品。でも観る者の内面をえぐって来る重い球です。

予期せぬ脱北者の理不尽な運命を通して描かれるのは、北と南の物語でありながら、実はもっと普遍的な権力と個人の問題です。

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狂信的な愛国捜査官が確信犯的に生み出す冤罪の構図。信念をもって暴走する者は周囲も止めにくいという普遍の事実。「北=独裁国家だから悪」という考えに染まり過ぎて、結局北と同じことをやってしまうというパラドックス。いつも以上に政治的で、でもいつも通り血の出る所をえぐって来るキム・ギドクです。

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若手警護官が本作中の良心の象徴のようでいながら、彼の親切心が後にあだとなる皮肉さもしっかり描かれるあたりが、さすがです。深いです。 そして、北に戻ってからも、南と同じような取り調べや精神的な拷問(抑圧、叱責、恫喝など)が行われる絶望感こそ、この映画のキモでありましょう。個人を翻弄、弾圧し、抹殺する国家というシステムの闇を描き、強度のある作品となりました。

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暴力の直接描写がないあたり、キム・ギドクも変容しつつあるみたいです。まあ、本作では肉体的な暴力よりも国家という暴力を描いたということなのでしょうし、体の痛みよりも心の痛みを突き詰めたということなのでしょう。

どうでもいいけどこの主人公、「なすび」(芸人)にちょっと似てますよねえ。

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