2023年6月 5日 (月)

「ウーマン・トーキング 私たちの選択」:「映画」になっていない    #ウーマントーキング #私たちの選択 #サラポーリー   

1_20230605223201 映画『ウーマン・トーキング 私たちの選択』は、世界的に評判がいいんですけど、それは実にタイムリーだったからで、映画としてはてんでダメだと思います。

とにかく#MeToo運動が火をつけた大きな流れの中で、その題材とテーマ性が、「この映画を評価するのが、自分のなすべき正義」みたいな感じになっちゃってます。確かに女性にとっても、男性にとっても観て考えるべき映画には違いありません。でもねえ…

大江戸は映画をそのテーマや「語られている内容」だけで評価してはいけないと信じております。だって、それでいいんなら映画にしなくても小説や、極端に言えばあらすじでいいわけです。そうではなくて、やはり映画ならではの語り方、映画ならではの描写、つまり映像と時間にものを言わせてくれなくちゃいけないのです。

なのに映像は停滞し、蓮実先生流に言え…。ば「ショットが撮れていない」し、この精彩を欠いた舞台劇みたいな作品の中で唯一映画が息づいたのは、ラスト・シークェンスだけでした。そもそも、こんなに動きがなく会話だけの作品だったら、映画にする意味がないじゃないですか。映画的興奮はほぼ皆無の作品でした。頭でっかちで、映画になっていないのです。

それにしても、この作品の舞台が2010年だと知って、大いに驚きました。ガラパゴス的な宗教の村という設定なのですが、それより100年ぐらい前の話だと思ってました。『刑事ジョン・ブック 目撃者』に出てきた「アーミッシュ」という敬虔なクリスチャンの村と似たようなところがありますね。

あと、モンキーズの“Daydream Believer”を鳴らしながらやって来る国勢調査の車の運転手って、ちょっとドアミラーに写っただけだったけど、ブラッド・ピットじゃないでしょうか(ピットさんは本作の製作総指揮なのです)? そうだと思ったんですけどねえ…。

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2023年6月 4日 (日)

「渇水」:山崎七海を見る映画    #渇水 #髙橋正也 #山崎七海 

1_20230604230601 映画『渇水』は、社会派の力作なんですが、企画・プロデュースとして白石和彌の名が出ています。ちょっと意外な取り合わせ。しかも生田斗真主演で、門脇麦、磯村勇斗、尾野真千子らをキャストに配して、メジャーな娯楽作の枠内で良作に仕上げています。

監督は髙橋正也。小生は知らなかったのですが、根岸吉太郎、高橋伴明、相米信慎二、市川準、森田芳光、北野武、阪本順治、宮藤官九郎作品で助監督を務めたってことで、そうそうたるメンバー過ぎます! 1967年生まれで、既に映画やTVドラマの監督経験やプロデューサー経験もあるそうですが、今回は満を持しての勝負作ですね。

貧困とかネグレクトの問題をはじめ、いろんなことを考えさせてくれる作品です。でもこれがきっちりと海り立った最大の要因は、監督でも脚本でも生田斗真でもなく、女の子二人の存在です。姉(山﨑七海)と妹(柚穂)、特にお姉ちゃんが素晴らしいのです。目がいい。黙っていても無表情にしていても、多くの感情を伝えてくれる一種のギフトを持った子なのです。山崎七海、この名前を覚えておくべきでしょう。

そして姉妹二人が、『となりのトトロ』のさつきとメイみたいな感じなのです。夜中に『あめふり』(あめあめふれふれ)を歌って踊る場面は、まさに『トトロ』のあの場面へのオマージュでした。

終盤を含め、名作の域にまでは達しませんでしたが、メッセージとしてはしっかり伝わるものがありました。いくつかの美しい、映画らしいシーンもありました。

最近、『波紋』『怪物』『渇水』と、堂々たる漢字二文字タイトルの日本映画が多いですね。『晩春』『浮雲』『儀式』『細雪』『学校』などなど古来、名作映画の多くも漢字二文字タイトルでした。この傾向、大江戸は好きです。

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2023年6月 3日 (土)

ベレーザ、残念なホーム最終戦    #日テレベレーザ #beleza #ベレーザ対パルセイロ #WEリーグ #北村菜々美 #長谷川唯 

Dsc_13134_copy_412x634 台風一過のピーカンで暑い味の素フィールド西が丘。WEリーグの日テレ東京ヴェルディベレーザ対AC長野パルセイロ・レディースを観戦。ホーム最終戦です。

早いですよねー。Jリーグと比べて、チーム数が少ないから試合数も少ないってことなんですけど、印象としてはやけに早過ぎる閉幕です(次節が最終節ですが)。でも昨日(大雨!)じゃなくて本当に良かったですね。

Dsc_13123_copy_1024x634 スタジアムグルメのキッチンカーも4回ほど利用した今期ですが、総じてレベルが高いですよね。韓国グルメに、本格ハンバーガーに、高級焼きそばに、スペシャルカレー。

Dsc_13142_copy_713x634 今日は、mahanaという店の「あいがけ」。インドカレーが半分と、白ごま坦坦ポークが半分というガッツリ系のどんぶりですが、とてもおいしかったですよ。

Dsc_13124_copy_837x634 台風一過のさんさん日差しだったので、ビールも最高においしかったです。そういった面からも、次節で終了だなんてもったいないなーと思います。改めて日本には「春-秋制」の方が合ってるなあと思いました(もちろんJリーグも)。

 

Dsc00585_20230604010301 来期からセレッソ大阪堺レディースがWEリーグに加入ってことで、「もしかして北村菜々美選手が古巣セレッソ戻ってしまうんじゃないかしらん?」と気が気じゃない大江戸としては、「もしかしてもしかしたら、ベレーザの北村さんを生で見るラストチャンスなのかも」ってことで、ベルマーレの試合に行かずにこっちを優先したのです(ハーフシーズンチケットも買っちゃってるしね)。

Dsc00587_20230604010301 てなわけでしたが、試合の方はベレーザが常に先行するも、長野が追いすがってくるというシーソーゲームの果てに、3-3のドローで終わりました。今日勝てなかったので、3位が濃厚です。1年目の3位から順位を上げたかったんですけどねえ(あ、ちなみに今日、三菱重工浦和レッズレディースが優勝を決めました)。

Dsc_13133_copy_1024x591 今期は「だいたい3点取れるんだけど、失点もじゃんじゃんする」って感じのチームだったので、まさに今のベレーザを象徴するような試合でした。

Dsc00593_20230604010401 北村さんも積極的にシュートを打ったんですけど、ゴールには結びつきませんでした。今日は藤野あおばデイでしたねー。

 

Dsc00597-1 試合後にはホーム最終戦セレモニーが行われましたが、こういうのは勝った試合の後でないと、微妙な空気になっちゃうんですよねー。竹本監督と宮川キャプテンからの、すっきりしないご挨拶がありました。

Dsc00603_20230604010501 そうそう、今日は長谷川唯選手(マンチェスターシティ)が来場してまして、ハーフタイムにトークをしてました。うーん、君が残っていたら、2年連続3位(まだ決まったわけじゃないけど)にはならなかったんだよなー。優秀なパサーがいたら、前の方の選手はもっと生きたろうになあ。

Dsc00605-1 そして、今日のホーム最終戦、観客数は1261人。さびしいです。きびしいです。何とか観客を増やす手立てはないもんですかねえ。みんな、もっと女子サッカー観ようよ!

さて、来期のWEリーグとベレーザには、どういう変化が起きるのでしょうか? でもその前に、ワールドカップとWEリーグカップがありますね。注目していきましょう(本当に気になるのは、北村さんの動向だけど)。

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2023年6月 2日 (金)

チルド・コーヒーの世界    #チルドコーヒー #セブンプレミアムカフェラテ #ウチカフェハニーラテ #ハニーラテ #カフェラッテ #マウントレーニア 

Dsc_13152_copy_600x873 コンビニなどで売っているチルド・コーヒー(てか、カフェラテ)。大江戸は結構好きです。

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で、セブンイレブン(セブン&アイ)オリジナル(セブンプレミアム)のチルドが、リニューアルされましたね。機能的表示とでも申しましょうか、ご覧のように「COFFEE/MILK/SWEET」という3項目に対して、度合いを5段階で表示してあります。この「スウィートミルク(SWEETENED)」ですと、コーヒー感=3、ミルク感=4、甘さ=3ってこと。なるほど、まあそんなもんでしょうね。

Dsc_13102_copy_600x846 そのシリーズの「あっさりミルク(Plain)」は、「COFFEE/MILK/SWEET」が3/3/2。まあ、そんなもんですよね。でも、COFFEE(名詞)、MILK(名詞)と来て、SWEET(形容詞)ってのは、英語的には変ですよね。日本でSWEETNESSとかにしにくいのはわかるけど。

Dsc_1307_copy_600x10673 で、こちらが「まろやかミルク 砂糖不使用(Non-Sweet)」。2/4/0です。なるほど。まあ、とりあえず納得です。お味の方もみんな悪くないです。さすがはセブン。

 

Dsc_13134_copy_600x801 でも、それを蹴散らす秘密兵器が登場していました。ローソン・ウチカフェの『ハニーラテ』です! 甘いです。はちみつ感が異様に濃厚です。プーさんが絶対好きなやつです。

Dsc_13143_copy_600x763 パッケージに書いてあるのは、「メキシコ産オレンジはちみつ使用」ってこと。従来の1.6倍のはちみつ量だそうです。プーさん、大喜びです。

いや、甘いものを飲むつもりで飲むと、とってもおいしいものです。はちみつの味と香りが半端ねえし。大江戸も、激辛麻婆豆腐を食べた後に飲んだら、この世のものと思えぬほどメッチャうまかったです。

 

Dsc_13126_copy_600x809 で、前にも書いてると思いますが、大江戸がチルド界の永世チャンピオンだと思っているのがこれ。森永の『マウントレーニア カフェラッテ』。ロングセラーです。とにかく、安定にして最強のおいしさ。コーヒー感、ミルク感、甘さが完璧なバランスです。コーヒー牛乳的な甘さがあるんですけど、これの場合それがいいんです。コーヒーのコクと深み、ミルクのまろやかさ、幸せな甘さ。見事です。ロングセラーには理由があるってことですね。

 

Dsc_13112_copy_768x1110 シリーズ商品もいろいろあるのですが、こちらは「ノンシュガー」。ミルクの自然な甘みだけってやつですね。当然シュガー入りよりはカロリー控えめなので、そういった理由でこっちを選択する日もあるわけです。

Dsc_13122_copy_600x844 そんでもってこちらは「エスプレッソ」。もうこうなコーヒー感で、苦み走っています。まあ、このシリーズはそれぞれに手堅くハイレベル。追随商品に規範を示しているかのようなのです。

 

でも、ローソンの『ハニーラテ』の破壊力は、皆さんにも味わっていただきたいですねえ。小生もまた、デザート代わり、おやつ代わりに飲みますよ。

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2023年5月31日 (水)

「同じ下着を着るふたりの女」:とんでもない毒母    #同じ下着を着るふたりの女 #キムセイン #毒母映画

1-1_20230531220901 映画『同じ下着を着るふたりの女』は、韓国の女性監督キム・セインの長編デビュー作。しっかりとしたドラマを構築できています。

この羽野晶紀×阿木燿子みたいな顔のお母さんが、まあとんでもない毒母でありまして、観ているこちらは腹が立ったりあきれたりしてしまいます。この人、絶対に謝らない人なんです。その不良母と、精神的に虐待され続けてきた暗い娘との葛藤。これだけ恨み、これだけトラブルになりながらも、結局家に帰って来る(そこしか居場所のない)娘。うーん、なんだろなー。なんか唸ってしまいますね。

そしてコメディアンみたいな顔の男が、このお色気ママさんにべったりなもんですから、ますます問題がややこしくなります。こいつみたいな男が、ああいうサイコ母を甘やかすから、ろくなことにならないんだよなあ。

娘の方もかなりこじらせちゃっているんですけど、それでもやっぱり母親を非難したいなあ、大江戸としては(まあ、ほとんどの人がそう思うでしょうけど)。ま、監督としては「どっちが悪い」って映画を作ってる気は、毛頭ないのでしょうけどね。

終盤は、上手にまとめ損ねた感じ。鮮やかなエンディングとはなりませんでした。その着地が見事だったら、名作になったかも知れないんですけどねえ。

 

 

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2023年5月30日 (火)

「クリード 過去の逆襲」:クリードも三作目    #クリード過去の逆襲 #クリード #マイケルビージョーダン #ロッキー

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映画『クリード 過去の逆襲』は、『ロッキー』シリーズからのスピンオフ『クリード』シリーズの第3作。『ロッキー』と合わせて9作目なのでありますが、ついにロッキー・バルボアが登場しない初めての作品でもあります。

(クリード1作目のレビュー)

「クリード チャンプを継ぐ男」:「ロッキー」を継ぐ作品: 大江戸時夫の東京温度 (cocolog-nifty.com)

(クリード2作目のレビュー)

「クリード 炎の宿敵」:繰り返しだが冴えぬテンポ   #クリード #炎の宿敵: 大江戸時夫の東京温度 (cocolog-nifty.com)

なんと、主演のマイケル・B・ジョーダンの監督デビュー作でもあります。冗談ではありません(だじゃれ)。でも、手堅い演出ではあるし、これまでのシリーズを踏襲した描き方ではあるけれど、割と古典的にベタ。脚本のせいもありますが、よくある話をありがちな場面でつなぎ合わせた感じ。既視感ありありでした。116分と、前2作よりも短かったのが取り柄かなあ。

(以降少々ネタバレあり) クライマックスのボクシングシーンで、観客を消して二人だけの世界にしちゃう演出って…。これ、ジョーダンが大好きだという日本のアニメに影響を受けたらしいんですけど、実写でやられてもねえ…(冗談か?)。

それにしても「過去の逆襲」っていうサブタイトルは、なんだかなあ。原題はシンプルに“Creed Ⅲ”なのでしたー。

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2023年5月29日 (月)

「最後まで行く」:濃い犯罪コメディー    #最後まで行く #藤井道人 #岡田准一 #綾野剛 #カメレオン監督

1_20230529220401 映画『最後まで行く』は、タフなサスペンス・アクション・コメディー。もうこれは、コメディーと言っちゃってもいいと思います。それぐらい変な笑いに満ちた娯楽作でした。

オリジナルの同名韓国映画(2014年)は未見ですが、確かに韓国映画的な濃さとしつこさがありますね。そういった表現にしても、キャラクターにしてもかなりの濃さなので、笑えちゃうのです。

岡田准一と綾野剛が、まるでサンダとガイラのように激しくぶつかり合います。今回の岡田は、シャープな二枚目を封印して、むさ苦しくもっさりしたゴキブリ刑事を演じていますし、綾野剛は狂気全開で顔芸やってます。この二人の執拗な対決が、実に韓国映画っぽいんですよねー。

他の役者で印象的だったのは、綾野剛の上司(にして義父)役の千葉哲也さん。かなり國村隼さんっぽいテイストで、そこに小ずるい感じを漂わせて秀逸。今後、國村さんのポジションが取れる役者になるんじゃないでしょうか。

いろいろツッコミ所はあるのですが、まあ、これだけ楽しませてくれたら、そこは見逃してあげようって気になるってもんです。それにしても藤井道人監督って、『新聞記者』もあれば、(未見の)『余命十年』もあれば、『ヴィレッジ』もあれば、本作もあるという何でも屋で(一応「社会派」メインなのでしょうけれど)、題材に合わせて大きく変化するカメレオン監督なのだと思っております。アクションは初めてだったそうですが、いえいえ、なかなかどうして見事なもんでございました。

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2023年5月28日 (日)

「波紋」:日常の裏のブラックコメディー    #波紋 #荻上直子 #筒井真理子 #ブラックコメディー

1-1_20230527234201 映画『波紋』は、優等生的イメージの強い荻上直子監督が作ったブラックコメディー。これだけ毒気がストレートに出ている荻上作品は、これまでになかったのではないでしょうか。現代社会のちょっとした歪みを描きながら、何でもない日常の裏側に潜んだ危機や毒をあぶり出していきます。

縁命水、水晶玉、枯山水、プール、雨など「水」のイメージがあふれるのですが、爽やかさや浄化のシンボルであるはずの水が、なぜか不安や不穏さを感じさせます。タイトル、『波紋』ではなくて『水紋』でも良かったような…。実際に「水紋の異世界」のイメージ映像が何度か登場します。モノクロのシュールな世界。ただ、この部分は成功しているとは言い難かったですねえ。

そしてラストはぶっとんだ割には、「いかにも作った」感じがしちゃって、その表すところもはっきりしなくて、成功していないように思えました。

これはやはり筒井真理子さんのぶっ壊れ方を見る映画なんじゃないでしょうか。筒井さん、映画に出るたびにほとんど毎回ぶっ壊れているような気さえしてきます。でもフィルモグラフィーを見てみると、近年では『よこがお』(2019年/深田晃司監督)ぐらいかも知れません。それなのに、そんな印象を与えてくれちゃう女優さんです。本作でも彼女の行動を見てると、思わず笑っちゃいます。「コメディー寄りのブラックコメディー」と言っていいのかと思えます。

ほかのキャストもやたらと名脇役揃い。光石研、磯村勇斗、木野花、柄本明、江口のりこ、平岩紙、安藤玉惠、キムラ緑子…。でも本当に聴覚障害者だという津田絵理奈さんの声や演技が、非常に印象に残りました。

 

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2023年5月27日 (土)

「ソフト/クワイエット」:胸クソ悪いけど、教育的    #ソフトクワイエット #胸クソ映画 #ヘイトクライム #白人至上主義

1_20230527224101映画『ソフト/クワイエット』(原題は『Soft & Quiet』)は、信じられないほど胸クソ悪くて、信じられないほど真摯で、信じられないほどパワフルな作品。92分の作品ですが、全編ワンカット撮影。観ている自分も登場人物の陰からずっと現場で目撃し続けているような、そんな臨場感をもたらしています。

(以降少々ネタバレあり) 思い出すだけでムカムカするほどの白人至上主義で人種差別主義のゲス女たちが繰り広げるヘイトクライムの世界。不気味だし、恐ろしいし、とにかくdisgustingで、ほぼ全編平常心ではいられません。そして、カラードであり東洋人である私にとって他人事ではありませんし、これを作った意義は大きいと思います。だってこれを観たら、さすがにこいつらと同じような考えをちょっとでも持ったら恥だと思うはずですもん(そりゃあ何人かは「そうだそうだ」と賛同する人もいるのでしょうけれど)。「反面教師」として、教育的価値を持つ作品だと思うのです。

知った顔のいない俳優の皆さんも、よく頑張ったと思います。

ただ、終盤は割と凡庸。もっと驚くべきラストを創造できたら、映画史に輝く傑作となったかもしれないのに、そこはちょっと残念。

脚本・監督のベス・デ・アラウージョは、母親が中国系アメリカ人、父親がブラジル出身なのだそうですが、やはり自分の経験がこの作品のモチベーションになっているのでしょうね。考えてみれば、日本各地で起きているヘイトスピーチやヘイトクライムも、まったく同根だと思います。なので、日本からもこのようなパワフルな娯楽作品が生まれてしかるべきだと感じました。

 

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2023年5月26日 (金)

閉館後の飯田橋ギンレイホール    #ギンレイホール #飯田橋ギンレイ #名画座 #佳作座

Dsc_1303_copy_1280x720 昨年の11月27日をもって閉館した飯田橋の名画座「ギンレイホール」。1974年以来48年の歴史だったそうです。昨年、最後に行くことは結局なかったのですが、そして実のところ何十年も行ってなかったのですが、その昔はずいぶんお世話になりました。で、先日どうなってるかと思って見に行ったら、まだそのままの外観で存在しておりました!

Dsc_13042_copy_1206x720 Wikipediaによりますと、この地には往年「銀鈴(ぎんれい)座」という映画館があり、1960年に今に至るこの銀鈴会館ビルが竣工し、1Fに銀鈴ホールが入ったのだそうです。「ギンレイホール」への改称は1974年で、そのタイミングで名画座になったのだそうです。

裏手の地下1階には、成人映画の「飯田橋くらら劇場」(2016年閉館)ってのもありました。

Dsc_13053_copy_475x720 ギンレイそばの表通りには飯田橋佳作座があり、どちらも洋画2本立ての名画座として人気を誇りましたが、佳作座は早々と1988年に閉館してしまいました。佳作座の看板は、JR中央線や総武線から見ることができたので、映画ファンは電車の窓から見るのが楽しみだったんです。

それと比べると、ギンレイは地味な場所に地味に存在した映画館です。映画館単体の建物が多かった時代から、ビルの中の劇場だったわけですし。でも、プログラム(上映作品)の良さやこだわりに関しては佳作座よりも上でしたし、それが魅力のコヤとしてずっと続いていました。後年は(小生が行かなくなってから)、好きなだけ見放題の年間パスを発行していることでも有名でした。

Dsc_13063_copy_504x720 正面左手の券売所跡もそのまま残っておりますし、ポスターが貼られていたガラスケースもそのままです。で、ガラスケースの中にはこんな貼り紙が…。閉館のお知らせと、現在の連絡先(千葉県成田市)でした。

閉館時の報道では、「今後移転先を見つけて、再開館する」ような話でしたが、どうなるんでしょうかねえ。都内で再開したら、ぜひ行ってみたいと思います。

 

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