2024年4月17日 (水)

「フォロウィング」(1998年):才気あふれるデビュー作    #フォロウィング #クリストファーノーラン #オッペンハイマー #栴檀は双葉より芳し

Following 映画『フォロウィング』(1998年)は、クリストファー・ノーランのデビュー作。全編モノクロ、スタンダード・サイズ、70分と、コンパクトな作品です。本国公開25周年を記念して、HDレストア版での再公開と相成りました。でも、むしろ『オッペンハイマー』の公開に合わせたって感じじゃないでしょうか。大江戸は初見です。公開されたことさえ覚えておりません。

映画のルックとしては、1960年代のイギリス映画のようです。ただ、往年のハリウッド女優みたいな人が出て来る場面になると、むしろ1950年代のアメリカ映画みたいに見えますね。いずれにしても、とても1998年の作品には見えないってこと。あ、ちなみに低予算ってこともあり、撮影もクリストファー・ノーランが担当しています(脚本・監督・編集・製作も)。そのせいもあり、こだわりのノワール画調です。

で、何と言っても時制の交錯! 「栴檀(せんだん)は双葉より芳し」ですね。「まさにノーラン」といった才気あふれるデビュー作なのです(この後に『メメント』『インソムニア』と続きます)。 

(以降少々ネタバレあり) 先が読めない展開ののちに、(あまりにもさりげなく)あっと驚く場面が現れ、最後には「なるほどねー。そう来ましたかー。」って感じ。いやいや、見事なもんです。才気です。

そして、「映画って70分で十分なんじゃないの?」って気もしましたね。まあ、アイディア勝負の作品は、それぐらいがちょうどいいんですよ。『オッペンハイマー』は180分ありますけどね。

 

 

 

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2024年4月16日 (火)

「毒娘」:ちーちゃんは愛嬌がある    #毒娘 #内藤瑛亮 #押見修造 #ちーちゃん #竹財輝之助 #伊礼姫奈

1-2_20240416205201 映画『毒娘』は、内藤瑛亮の脚本・監督作品ですが、毒娘こと「ちーちゃん」のキャラクターデザインを押見修造(『惡の華』などのマンガ家)がやってるってところが珍しいですね。この二人、親交があるのだそうです。

いかにも内藤英亮的という感じのパンクな毒気にあふれた作品。好きにはなりにくいけど、嫌いにもなれないんですよね、この人。そして本作でも彼のトレードマークとも言える「赤」が画面を満たしていました。『パズル』のエンディングの赤とともに、記憶に残る赤です。

やはり「ちーちゃん」のキャラクターがいいのです。子役時代の宮崎あおいにも似た顔でありながら、狂暴で粗野で、でも不思議な愛嬌があるのです。(以降少々ネタバレあり) この家に住む女の子が、ちーちゃんに共鳴し、同化していくのにも納得できます。

そんなわけで、絶対的な父権とか有害な男らしさに反旗を翻す「シスターフッド」の物語だったのでした。内藤監督、自分の世界を構築しながらも、ちゃんと時代性を捉えていていいですね。

竹財輝之助演じる父親が、まあ絶妙に嫌な感じ。外見や表面上の言動は思いやりのある優しい人なのに、その実は…っていうモラハラ男のニュアンスを、見事に演じました。役者って、こういうイメージダウン必至な役柄も説得力を持って演じなければならないわけですから、大変ですよね。あと、佐津川愛美は、妙に普通でした。

この作品の前日譚として、押見修造が『ちーちゃん』というマンガを連載し始めたそうです。なので、『ちーちゃん 毒娘2』製作希望です!

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2024年4月15日 (月)

「ソウルフル・ワールド」:君たちはどう生きるか    #ソウルフルワールド #ディズニーピクサー #人生哲学アニメ 

1-1_20240415220301 思い起こせば2020年。コロナ禍下で、ディズニーが新作の劇場公開を取りやめ、配信オンリー政策を取ったのです。その中で、当初は劇場公開予定で、大江戸も映画館で予告編を見ていた作品が『私ときどきレッサーパンダ『あの夏のルカ』『ソウルフル・ワールド』の3本。特に小生は『ソウルフル・ワールド』の予告編を見て、「これは今年のマイ・トップテンに入るかも」と思っていたのに、配信のみとなりがっかりなのでありました。そういうことなので、配信嫌いとしては、これまで未見。それがこの春、この3作をようやく劇場公開してくれるという、罪滅ぼし企画(あるいは利潤の追求?)のおかげで、やっと『ソウルフル・ワールド』を観ることができました。この3作、晴れて『キネマ旬報』ベストテンの対象になるわけですよね?

で、期待は裏切られませんでした。ディズニー&ピクサーの合作なのですが、やはり高打率。すべてにわたってレベルが高いし、大人の鑑賞に堪え得るし。しっかり感動させてくれます。いつも通り、脚本の練られ方がハンパないのです。

(以降少々ネタバレあり) もっとジャズ寄りの音楽ワールド映画かと思っていたら、さにあらず。人生や「生きる意味」を哲学的に考察する作品なのでした。中盤など、哲学的探究がちょっとしつこ過ぎる気もしましたが、最後にはいい感じにまとめてくれます。こっちの方が宮崎作品よりもずっと「君たちはどう生きるか」ですね。

でもジャズ関連の件りも素晴らしいレベルの出来。音も良かった。『BLUE GIANT』との2本立てがおススメと思ったりもしましたよ。ニューヨークの描き方も見事ですしね。メンズスーツってもののカッコ良さも、しっかり見せてくれました。

絵的にも、リアルなニューヨーク&ジャズ界と、ファンタスティックな霊界?の描き分けがグッドです。そして、ジェリーやテリーといった線画というか一筆書きみたいなキャラクターがユニークで最高でした。3DCGの中のシンプルな線キャラ、いいですよねー(テリーはエンドロール終了後にも出番があります♪)。

あ、ちなみに本作の原題はシンプルに、“Soul”です。 

 

併映短編は『夢見るウサギ』。シンプルでほっこりとした二次元アニメでした。

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2024年4月14日 (日)

「パスト ライブス /再会」:「椿三十郎」を連想    #パストライブス #パストライブス再会 #A24 #椿三十郎 

1_20240414230501 映画『パスト ライブス/ 再会」は、アカデミー作品賞&脚本賞にもノミネートされたA24作品。人生の酸いも甘いも知った大人のためのラブストーリーです。A24がしばしば取り上げる「アジア人もの」です。

極めて単純な話を、繊細に語ります。表面の言葉の裏に渦巻くお互いの複雑な思い、そのニュアンスをしっかりと伝えてくれます。多くの人が自分自身の経験と結びつけて観てしまうであろう、そんな映画です。

(どうでもいい人たちは別として)主たる登場人物は3人だけ=韓国系俳優二人と、ケリー・ライカート作品でおなじみのジョン・マガロ。この人たちの表情と、体全体の演技で、しっかり伝えたいことを伝えます。そして、台詞なしで伝える要素も多いのです。なので、まなざしの映画でもあります。目は口ほどにものを言う。

(以降少々ネタバレあり) ラストが素晴らしいですね。映画史に残っていくのではないでしょうか。特に二人が無言のまま見つめ合って・・・というシーンの長い緊張感には、黒澤明『椿三十郎』のラストを思い出しました。本当に監督さん(セリーヌ・ソン)が『椿三十郎』を意識したんじゃないかと問うてみたい大江戸です(両作品を観た人なら、わかってくれるんじゃないかなあ)。

 

 

 

 

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2024年4月13日 (土)

「プリシラ」:夢見る少女じゃいられない    #プリシラ #エルヴィスプレスリー #ソフィアコッポラ #ケイリースピーニー 

1_20240413223901 映画『プリシラ』は、2020年の『オン・ザ・ロック』以来となるソフィア・コッポラ監督作品。エルヴィス・プレスリーの妻だったプリシラを通して、1960年代の男性性や時代とジェンダーについて描き出します。

ソフィア・コッポラももう52歳なんですねえ。相変わらず「少女」をテーマにした作品を撮っております。無垢で無知な夢見る少女と、いかにも20世紀的な男性規範。プリシラさんの名前ぐらいは知っておりましたが、こういう感じだったんですね。それをソフィアが、いかにも彼女らしい形で創作しました。

とにかく、プリシラを演じたケイリー・スピーニーが好演です。14歳から27歳までの変化を演じてますし、とにかく9年生時代(中3ですかね?)の彼女が、幼くも可憐でかわいいのですが、なんとこの女優さんは現在26歳! 撮影時でも24-5歳だったでしょう。おそるべし!

写真を見ると、実際のプリシラにヘアメイクでかなり似せています。エルヴィス役のジェイコブ・エロルディも、バズ・ラーマン作品『エルヴィス』のオースティン・バトラーとは違って、しっかり本物のエルヴィスに似てます(ちょっと縦長過ぎるけど)。独特の発生も、見事にマスターしてます。

それにしてもエルヴィス、かなりヤバイ奴です。いけないクスリ、拳銃、DVに加えて、少女略取監禁みたいなもんですからねえ。まあ、時代なんですよね。

 

16fe4c23ef6218d2 それはそうと、今年になってから顔を寄せ合う男女二人のアップを逆光気味に捉えた映画ポスターが続いてますね。『サイレントラブ』、『四月になれば彼女は』、そして本作と・・・ねっ、似た感覚でしょ。Oip

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2024年4月12日 (金)

松屋銀座の新しい駐車タワー    #松屋銀座 #松屋駐車タワー #松屋の白

Dsc_1065_copy_1024x1365 ちょうど1年前の今頃、銀座三丁目の松屋銀座の裏手にある松屋東別館が建て替え工事に入るという話を書きました( ↓ )。

松屋東別館が建て替え工事に    #松屋東別館 #銀座のレトロ建築 #松屋東別館建て替え #松屋 #日本酸素: 大江戸時夫の東京温度 (cocolog-nifty.com)

で、どうなったかというとですね・・・

Dsc_0136_copy_720x960 じゃん。こうなりました。もちろんいきなりこうなったわけではなくてですね、昨年の9月29日にはこんな更地でした。壁で覆っての解体撤去作業が終了したのですね。

 

Dsc_0411_copy_720x960 そして昨年の11月29日には、絶賛クレーン作業中。

Dsc_0412_copy_720x960 てっぺんまで見せると、こうです。何かタワーができるって、わかりますよね。

Dsc_0415_copy_1280x9603 表示板には「松屋銀座駐車タワー建替計画」とありました。なるほど。この裏に現在ある駐車場をこちらにチェンジするってことなのでしょうか? 

Dsc_0414_copy_1280x9602 北野建設さんのお仕事なんですね。そして、完了予定が2024年8月31日となっております。かなりかかるんですね。

 

Dsc_0702_copy_658x960

年も改まって2024年1月22日には、駐車タワーが全貌を現しておりました。もうほとんどできてるみたいに見えたものです。

Dsc_0703_copy_672x960 白いですね。このシンプルな白いモノリスみたいな形状が、いかにも松屋銀座っぽいところではないでしょうか。あの吹き抜けの中央ホールから、すっぽり型抜きしてきたみたいな感じです。

 

Dsc_1056_copy_1024x801 そして、最近の写真ってことで、1枚目に戻るのです。1階部分の工事囲いもはずれ、駐車場入口付近も見えて来ました。松屋銀座のロゴが入ってますね。

Dsc_1066_copy_1024x1365 裏側から見ると、最後の写真のような感じ。右手前が現行の駐車タワー。左手が松屋の事務館。その間にまっさらの色白美人の後ろ姿。 ま、大江戸は車には縁のない人生なもんで、駐車場ができてもどうってことないんですけどね。てへ。

 

 

 

 

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2024年4月11日 (木)

隅田川の桜(築地明石町付近)    #隅田川の桜 #築地明石町の桜 #勝鬨橋 #かちどきばし 

Dsc_1133_copy_1280x929 今年は桜の開花が遅かったし、その後も寒い日があって長持ちしましたねー。いまだに都内各所の桜は、満開こそ過ぎたものの、まだそこそこ見られる木も多いって状況です。

Dsc_1132_copy_1280x827川べりの桜は冷たい川風の影響で5ー6日遅咲きなので、ここ築地明石町付近の隅田川堤はまだ満開を少し過ぎたところ。お花見できます。春のうららの隅田川です。

Dsc_1136_copy_1280x899 松本零士デザインの宇宙船型遊覧船が川を行きます。佃大橋の手前です。

Dsc_1117_copy_1024x673 赤が英国的な雰囲気を醸し出すこんな船も。2階デッキに鈴なりのお客さんは、こっちに向かって手を振り、こっちも振り返してあげるのです。

 

Dsc_1135_copy_1280x960 聖路加タワーと桜。

 

Dsc_1134_copy_1280x913 その前の階段でお弁当食べながら、対岸の桜並木のぼんやりピンクを愛でる人々。平和な光景ですね。平和ブラボー!

 

Dsc_1131_copy_1280x828 もう少し下流に行くと、勝鬨橋(かちどきばし)なんですけど、あれ?いつもと違う…。

Dsc_1130_copy_1280x876 はい、そうです。鉄骨の向う側が見えません―。それもそのはず、木材のパネルでびしっとふさがれちゃってます。車は通行しているのですが、いったい何なんでしょう?(まあ、何かの工事でしょうけど) 「かちどきブリッジを封鎖せよ!」なのかも知れません。横に封鎖してどうする?

 

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2024年4月10日 (水)

シービリーズブカップのサッカー子日本代表    #シービリーズブカップ #なでしこジャパン #サッカー女子日本代表 #日本対ブラジル #ペナルティーキック戦三人連続失敗

サッカー女子日本代表が出場した米国のシービリーズブカップ。まあ、4チームが2戦ずつ戦うだけですけど、今日は初戦に1-2でアメリカに逆転負けした日本が、カナダに敗れたブラジルと3位決定戦。1,2戦ともTVや配信はなく、YouTubeのJFAチャンネルによるライブ中継とアーカイブです。例によって実況や解説はなく、スタジアムの生音のみ。ある程度女子サッカーを見慣れた人でないと、いろいろとわからないことが多いかも知れませんし、どうしても裾野の拡大(ライト層の獲得、啓蒙)にはつながりませんね。まあ、大江戸などは十分に楽しめましたけど。

日本対アメリカは、まだダイジェストでしか見ていないのですが、今のアメリカは以前ほど圧倒的に強いわけではなさそうですね。よく研究すれば、つけ入る隙がありそうです。

で3決のブラジル戦。以下に感想を・・・

・熊谷がスタメン外だったので、清水梨紗がキャプテンマーク巻いてました。なんか珍しかったです。

・藤野あおばが前半2回、後半1回、決定的なチャンスを外してしまいました。あれ、決めとかないとダメだろーって感じ。でも後半のは、フェイントで3回切り返してDFを外してからのシュートだったので、あれが決まっていたら超スーパーゴールだっただけに、惜しかったです。

・遠藤純の穴埋め要員としての北川ひかるは、なかなかいいですよ。左ウイングバックで、攻守に奮闘してましたし、惜しいアシスト(未遂)もありました。

・石川璃音がすっげーふてぶてしい風格をまとっておりました。まだ二十歳なのに、びっくりしちゃいます。

・CKからのブラジルの1点は、いい所にボールが来たのとヘディングの高さとうまさを褒めるしかありません。

・池田監督の交代は、いつもちょっと遅い(森保もだけど)。

・交代出場の宮澤ひなたは、骨折から順調に回復しているようで喜ばしいですが、79分のキーパーとの1対1はもう少し何とかやりようがあったんじゃないの? 決めてほしかったなあー。

○そして、何と言ってもPK!! 後半には田中美南が(一番止められる確率の高い左下隅で)止められました。コースも甘かったし、球速がありませんでしたもん。 そして、1-1のドローで終わって、延長なしのPK戦。これが空前の情けない結果! 先攻の日本が3人連続止められるとは!!!(ブラジルは3人とも成功) こんなの見たことありません。悪い意味で、歴史に残ります。 清家貴子、長野風花、長谷川唯と3人ともコースが甘くて球速も無くて、止められて当然みたいなキックでしたもん。PK戦の確率はかなりあったはず(延長なしのレギュレーションですから→実際、4試合中3試合がPK戦になりました)なのに、PKの練習してなかったんですかい??  男子もそうだけど、日本ってPK戦にかける思いがあまりにも希薄なのでは? そういうことだから、3位決定戦で敗れる確率が異様に高いのでは? ここは真剣に改善すべきだと思うんですよねー。

 

 

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2024年4月 9日 (火)

「ゴースト・バスターズ フローズン・サマー」:まだ続くんですかい?    #ゴーストバスターズフローズンサマー #ゴーストバスターズ #マッケナグレイス #マシュマロマン 

1_20240409200701 映画『ゴーストバスターズ フローズン・サマー』は、シリーズ4作目(+女性ばかりのゴールバスターズによるリブート作(2016年)もあります)。前作でジェイソン・ライトマンと共に脚本を書いたギル・キーナンが監督。ちなみに原題はサマーではなく、「Frozen Empire」。

日本公開2022年の前作( ↓ )はドイヒーだったし、そもそもこのシリーズ、第一作からして全然面白いと思ったことのない大江戸なので、期待はしておりませんでした。

 「ゴーストバスターズ アフターライフ」:つまらなさも「家の芸」?    #ゴーストバスターズアフターライフ #ゴーストバスターズ #ジェイソンライトマン #アイヴァンライトマン: 大江戸時夫の東京温度 (cocolog-nifty.com)

で、…やっぱり面白くないのでしたー。まあ、ただ舞台をニューヨークに移した(というか、戻した)ので、街の魅力で☆一つアップ。…って、☆つけてないんですけどね。

前作に続いて、元祖ゴーストバスター=ビル・マーレイとダン・エイクロイドも出てます。でも活躍しません。印象にも残りません。  やっぱり前作以来マッケナ・グレイス演じるフィービーの物語になっております。で、そのマッケナちゃん、前作では子供子供していたのですが、本作では「美人さんへの変容過程」みたいになってます。今17歳なので、撮影時には15-6歳だったのでしょうか。メガネっ子好きの大江戸としては、注視していきたい俳優です。

昔懐かしいゴーストやら、『千と千尋の神隠し』のハクを思わせる竜も出て来ましたが、やっぱり「マシュマロマン」に尽きますよねえ。でも本作では身長10㎝ぐらいのちっちゃな奴らがたくさん出て来るだけ。ああ、せめて第1作のようなマシュマロマンの怒り顔が見たかったです。

 

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2024年4月 8日 (月)

「インフィニティ・プール」:ミア・ゴス、スゴス!    #インフィニティプール #ブランドンクローネンバーグ #アレキサンダースカルスガルド #ミアゴス 

1_20240408130901 映画『インフィニティ・プール』は、デイヴィッドの息子=ブランドン・クローネンバーグの新作。ヌーディティと暴力的描写のため、R18指定となっております。

これまで『アンチヴァイラル』『ポゼッサー』と、父と共通するような違うような変態的個性を見せて来ながらも、作品自体はイマイチだったブランドンですが、本作はいいですよ。娯楽性と変態性が適度なバランスでミックスされております。これまでで一番です。

人間ってものの「闇」を描く本作、何とも怖く、何ともおぞましく、地獄巡りの様相です。その一方で映像は美しく、また麻薬的な煙でラリッちゃうところのセンシュアルな映像なんて、かなりキてます。なかなかのセンスです。

で、アレクサンダー・スカルスガルドがそんな魔界をさまよう常識人、つまり我々の代理人として適役です。まじめだし、哀れです。 でも本作に関しては、何と言ってもミア・ゴス! 彼女の狂気が、この映画の娯楽性をワンランクもツーランクも押し上げております。『Pearl パール』そして本作と、絶好調ですね。既に映画史に残る「怪優」になっております。今後どこまで凄いことになっていくのか、…ちょっと怖いぐらいです。

一種のディストピア系SFとして、なかなか嫌な感じで心に引っかかる悪夢的な作品でした。

 

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