(Written on 04年10月1日)
あなたはレインボーブリッジを歩いて渡ったことがありますか? ふっ、ふっ、ふっ、私はあります。ゆりかもめの芝浦埠頭駅で降りて5分も歩くと、橋のたも
とに入口があって、お台場側に渡り切るまで30分程度。これはいいっすよ。橋の真ん中からゆりかもめ、車道、歩道となっていて、ちょっと排気ガスが気になるけ
ど。東京湾を見下ろして、だんだんお台場が近くなって来て…
そもそも「お台場」ってのは、江戸末期にペリーの黒船が浦賀に来た時に、幕府が品川の御殿山を崩して突貫工事で埋め立てて、その島に砲台を設置して威嚇した
ってものでして。第3台場はお台場海浜公園から陸続きで渡れる公園になっていて、今もなお砲台の跡が残ってたりします。
ここ10年の東京で最大の変化といえば、お台場をはじめとする湾岸エリアの変わりようではないでしょうか。それ以前のお台場ってのは、ホントただの埋立地で、砂利が積んであったり、まったく面白くもない所でした。浜辺だけはあって、ウインドサーファーとかは来てたけど。「踊る大捜査線」のTV版から映画版の「1」、そして「2」へと見ていくと、いかにこの街が急激に進化して行ったかが
よくわかります。今やお台場全体がテーマパークなのであり、レインボーブリッジは現実社会から異世界への通路なのです(この橋が東京湾景をロマンチックに変えた効果も大きい。ニューヨークにおけるブルックリンブリッジだもん)。
東京人はいい場所を手に入れました。気がついたんですけど、お台場が我々に与えてくれる安らぎってのは、戦後の東京が失っていったものだったんですね。ス
コーンと抜けて広がった空。水辺の風景。広い道。ファミリーで楽しめる空間。そして、音が無い=人工音や雑踏音ぬきで自然の大気の音が感じられること。これ
こそが銀座にも新宿にも六本木にも無い、お台場の“のどかな”魅力なのです(「無音」の良さに関しては、恵比寿ガーデンプレイスも評価しております、私)。
ともあれ、夏の後半ともなると台場の波打ち際にもクラゲがたゆたいます。それを、くるりと掬い取っては砂浜に干しておくのが、小生の風流な(?)あそびで
はございます。
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