« 4.お台場礼讃 | トップページ | 7.おせちをめぐる冒険 »

2006年2月 1日 (水)

5.うな玉丼の悲哀

(Written on 04年11月1日)

 うな玉丼を食べた。うまくなかった。後悔した。やはりうなぎ屋では、うな丼(重)を食すべきである。五百円ケチったばっかりに、中途半端に高く、中途半端にまずいものを食べてしまった惨めな思い、嗚呼。

そもそも「俺はうな丼よりもうな玉丼のが好きだ」なんて奴はいないよね。もしいたら、そんな奴は信用できん! あーあ、小生も明らかに「ホントはうな丼食べたいんだけど、金が無いんでうな玉丼で妥協してるんです」ってオーラを周囲にビンビン出してたってわけだ。赤面汗顔。そんなんなら正々堂々と豚丼食べたりカレー食べたりしてるほうが、よっぽど潔い。少なくとも「代用品ではない」という点において美しい。「鶏口牛後の思想」と申せましょうか。食においては“ディフュージョン・ブランド”の発想はナシということですね。そう、普段は立ち食いそばやハンバーガーで済ませても、うなぎ屋に入ったら覚悟を決めてうな丼(重)を注文すべきなのだ(きも吸い付きでね)。それが正しいアティテュードというものです。

 だいたい、うな玉丼の名店なんて聞いたことがないでしょ。同じく玉子を使っていても親子丼なら、人形町玉ひでとか色々あるのにね。そこらへんも信用できないところだな、フン。 でも玉子とじ系でいくと開化丼ってのもある(牛肉版と豚肉版がある。文明開化で四つ足の肉が食べられるようになったからってことなんでしょう)けど、これもイマイチだよなあ。ちなみに関西など開花丼のことを他人丼と呼ぶ所も多いようで(鶏肉と鶏卵の親子丼に対抗してるわけですね)、お国柄いろいろですが、福井では普通にカツ丼と注文すると「ソースカツ丼」が出てくるそうで、ブッとびます。

 それにしてもカレー丼ってやつも何なんでしょう?カレー食べればいいじゃない?「俺はカレーライスよりもカレー丼のが好きだ」なんて奴がいたら、あたしゃ信用したくないね!(またかよ)

|

« 4.お台場礼讃 | トップページ | 7.おせちをめぐる冒険 »