3.東京征服ウォーク
(Written on 04年9月1日)
異常な暑さの七月とオリンピックの八月を越え、今年も秋になりました(ホントか?)。近年の小生は小泉総理のごとく夏休みを東京で過ごすことを旨としておりますが、東京の古き街並を逍遥することは、げに楽しきかなであります。今年も
柴又及び月島-佃界隈をうろついてみましたが、柴又はまあ、観光地『寅さんテーマパーク』としての道をしっかり歩んでおりました。つまりは帝釈天参道を一本外れると、もうフツーの今様の住宅地。一方で月島、佃にはまだ昭和三十年代を彷彿とさせるしもた屋や手押しポンプの井戸が、人々の生活の場として生き残っていて、背後の超高層マンションとシュールな調和を見せています。そしてそこに流れる空気感はゆっくりと優しく、人をレトロな想いへと誘うものなのでした。
それからこの夏は、「山手線一周ウォーク」にも個人的にチャレンジしてみました。渋谷を基点に、品川方面へと進むコースで、各駅の駅舎の一部にタッチすることをマイ・ルールとし、ひたすら黙々と歩きました。だいたい一駅15~20分位だけど、大崎-品川間はちょっと迷いながら30分かかったし、御徒町-上野などは10分かからないし。これは結構単調ながらも、ストイックでお遍路さん的な苦行感が満足感と表裏一体だという、いわば「歩きの禅」なのであります(小生マラソンやサウナも好きでして…なんか共通点ありますね)。
二十九駅三十四・五キロ(線路上を歩いてないので、当然もっと長い距離)を八時間五十分でひとまわり。歩行中の休憩は、新橋の牛めし屋で昼食に10分、神田と代々木でお茶に各10分、あとは途中のベンチで1分ほど腰掛けたのが二回のみ。歩行中の水分補給は約三リットル。真ん中へんの上野でTシャツを着替えてからの後半戦は疲労が蓄積して、足の指にも豆ができて、けっこうキツかったっす。でも一周することによる「東京征服感」ってのは、確かにありますぜ。大東京を手
のひら、いや足の裏に納めた勝利感。もし大震災で電車が止まっても二本の足があるぜ、って感じの妙な自信。よし、来年は逆回りだ!(ホントか?)
| 固定リンク
コメント