アン・リー賛
昨日アカデミー賞が発表されたが、作品賞は「クラッシュ」(うーん、悪くない作品だけど、作品賞かって言えば、違うよねー。問題だけ提起して、それで・・・、まあ人間の多面性の不可思議を描いてはいますが、足りないものは多いです) 。 本命「ブロークバック・マウンテン」(未見)は監督賞を得たものの、作品賞はアカデミー会員の保守的な壁に阻まれてしまいました。でも、アン・リー(李安)の監督賞は嬉しい!小生は10年来のアン・リーのファンで、以前「キネマ旬報」でオールタイム監督ベスト5の投票があった時に、キューブリック、ケン・ラッセル、スピルバーグ、ベルイマンと並んでアン・リーを挙げて、コメントともども掲載されたことがあるのです。「恋人たちの食卓」「いつか晴れた日に」「アイス・ストーム」を3連打した頃のアン・リーはほとんど無敵だった(ちなみに小生の年間ベストテンで、1位、1位、2位という3年間でした!)。 その後ヒットはしたもののアン・リーがやらなくても良かったんじゃない?の「グリーン・デスティニー」とか、世紀の大失敗作「ハルク」とかで低調だったのをはね返して、今回の栄冠です。やー、めでたい。 演出の達者さ、繊細さ、守備範囲の広さなど、小生はアン・リーを現代のウィリアム・ワイラーだと思っていたりするのですが、そうすると「ブロークバック~」は同性愛を扱ってることにおいて「噂の二人」(傑作!!)に通じるな。 いかがでしょうか?(まずは観ないとね)
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