「嫌われ松子」、やっぱスゴイ!
昨日公開の「嫌われ松子の一生」、観ました。思ったとおりのスゴさです。ぶっとんでます。これだけパワフルでカラフルな映像と音楽の力で押しまくる人って、やっぱりケン・ラッセル以外には思い浮かびません。 あの堕ちていく女の一生をずしーんとリアリズムで描いた原作に較べて、あまりにもポップでキャンプで、お笑いやおふざけにも満ちているのに、なぜか序盤からずーっと、じんわりした感動が持続していくのは何故なのか? 原作も中谷美紀も蹴散らして驀進するゴジラのような中島哲也監督のパワーが築きあげた、この人工美の世界。でも、その中に人生が、人間が、その感情が、照れくさそうにこっそりと描かれているからなのだな、多分。
また、中島監督とのバトルな日々をさまざまなインタビューで口にしている中谷さんですが、普通に映画化されてりゃ主演女優賞の読める大役を、こんなことにされちゃったわけですけど、いやいやこれでこそ他の女優には及びもつかない宇宙にまでふっとんで行っちゃったってもんで、まさに得がたい体験だったと思います。小説とは違う松子を生きた彼女に、何か心をかき乱されたことは確かです。 嗚呼、ショウほど、役者ほど素敵な商売はない・・・です!
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