国立近代美術館で「吉原治良展」を見ました。 ’5-60年代の『具体』のリーダーとして知られる彼ですが、大江戸もこれだけの作品を一気に見たのは初めて。 近来珍しい“抽象画”の大規模展ですね。 今回の展覧会は序・破・急のような構成で、「急」の部分で“円”シリーズをはじめとする大型の純粋抽象画がこれでもかと連打される様は壮観です。 図録では決してわからない、あの厚塗りのマチエールを目の前にするとやはり圧倒されます。そして広告ビジュアルにも使われた『黒地に赤い円』の力強さ、見飽きぬ魅力。まさに広告コピーの通り「誰にでも描けそうで彼にしか描けない円。」、一生かけて到達した境地なのです。
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