「あわれ彼女は娼婦」を観た
シアターコクーンで三上博史、深津絵里主演、蜷川幸雄演出の「あわれ彼女は娼婦」、観ました。重いストレートのボールが打者の手元で揺れて落ちるって感じ。休憩込み3時間10分の力作です。 「オイディプス」などギリシャ劇からの系譜としての“近親相姦”というテーマを、「タイタス・アンドロニカス」など中世的残酷劇のテイストで描いています(原作のフォードはシェークスピアと同時代人)。 三上や深津でさえも、この作品を構成するピースでしかないって感じがしました。舞台装置が見事。 ふかっちゃんは『こういう翻訳劇は初めて』らしく、いつもの自由闊達な個性のきらめきは封印されていましたが、真剣味が伝わってきました(でもちょっと窮屈そうだったかな)。
ところで、この作品のポスターなんかのビジュアルは、アニー・リーボヴィッツの撮った「ジョンとヨーコ」(しかもジョンが殺される直前の撮影)のパクリですね。
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