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2007年1月11日 (木)

「シルバー假面」を観た

070110_23250001 レイトショー公開中の映画「シルバー假面」を観ました。もともとオリジナルDVD用に作られたもので、3篇を合わせての劇場公開です。その昔’71-2年に日曜夜7時から、TBSが(ウルトラマンからの流れで)「シルバー仮面」を、フジが「ミラーマン」(こちらが円谷プロ)をなぜか同じ時間帯にやって、視聴率的には「ミラーマン」が勝っておりました。 ところが今回の作品はそこからあまりにも自由に飛躍してて、大正時代が舞台、主人公が女性、しかもドイツ人ハーフ、等身大のみ、「仮面」じゃなくて「假面」などと、驚いちゃいます。 で、昨年の11月29日に亡くなった(本作の完成9日後)実相寺昭雄監督の遺作なわけですが(実際に監督したのは3話のうちの第1話で、あとは総監修)、やはり光と影の映像美と斜め構図、大正ロマンとレトロとエロスと仏像と怪奇で見せる実相寺の集大成的な第1話が見応えアリでした。2話はドイツ人が(吹き替えではなく)ヘンなドイツ訛りかつ田舎訛りの日本語を話すケッタイさなどかなりの珍品で笑えます。3話はちいと退屈でした。 それにしても日本語を話すカリガリ博士が出てきて、それが石橋蓮司だし、ツェッペリン飛行船が帝都東京を飛ぶし、確かに怪作ではあります。余談ながら、第3話の冒頭で大正9年なのに東武線が浅草駅(松屋)から隅田川を越えて来る写真が出てましたが、実際に隅田川を越えて浅草雷門駅(当時)まで延伸したのは昭和6年のことです。

ところでこの映画、大江戸の学生時代からの知人が「企画・総合プロデューサー」をやっておりまして。 森遊机といいまして、名著「市川崑の映画たち」とかアニメに関する本を出してたりしている“映画研究者”ですが、基本的には映像ソフトのジェネオン・エンタテインメント社の社員という人です。ついに知り合いが映画を製作したってことでは感無量というかチキショーメというかって感じです。森氏は今、TVアニメ「スカルマン」(石ノ森章太郎原作)の製作も手がけて、放映に向けて準備中とのことです。

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