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2007年2月13日 (火)

「幸福な食卓」の素晴らしさ

映画「幸福な食卓」はそんなに期待していなかっただけに、ちょっとした驚きと言っていい上出来ぶりです。近年これだけ丁寧に作られた正攻法の映画もなかなかない(「博士の愛した数式」など小泉尭史監督の作品ぐらいか)。それでも中ほどまでは、まあちょっと照れくさいけどマジメでピュアな恋物語with家族ドラマかな、って感じでした。終盤の最近「ありがち」な展開を嫌味にもトゥー・マッチにも見せないディーセントな映画文体が心地よく、心を洗うかのようです。家族再生を助けた天使が、不機嫌そうな“小林ヨシコ”(さくら好演)だってのも良い。彼女が作った不揃いのシュークリームがいい。 

少女のビルドゥングスロマンでもある本作で、オープニングにはぼけーっとした顔で、「地味ーっ」「普通ーっ」っと感じさせた北乃きい(奇異な名前だ)が見せるエンディングの顔の素晴らしさには感動するしかない。見事です。ミスチルの「くるみ」1曲分えんえんと土手を歩き続ける彼女の姿と顔の素晴らしさ。これが映画表現というものです。 相米慎二の「翔んだカップル」のラストで一皮向けた表情でボクシングの試合に向かう勇介(鶴見辰吾)にH2Oの「BOY」が流れるところを思い出しました。あと庵野秀明の「LOVE&POP」のエンドタイトルバックで「あの素晴らしい愛をもう一度」に合わせて渋谷川を制服とルーズソックスでずんずんバシャバシャと進んでいく4人の女子高生(その中の一人が仲間由紀恵なんだけど)の1カット撮り。どれも素晴らしいラストです。

監督の小松隆志は大江戸的には名作「ご存知!ふんどし頭巾」(’97)の監督。ただしプログラムのフィルモグラjフィーには出てなかった(まあ、名前が名前だし)。これもいいんですよ、勇気と正義の物語で。 感動します。坂井真紀もいいですし、大杉漣のお父さんが怪獣の着ぐるみに入って松屋浅草の屋上ステージで戦うのです。そしてラストでは内藤剛志も・・・。

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