« ふかふかオムレツケーキ | トップページ | 小枝[はちみつ] »

2007年3月13日 (火)

「さくらん」の赤=眼福

ようやく映画「さくらん」を観ました。何と言ってもかんと言っても絢爛豪華な映像美に目を奪われます。赤を中心にした極彩色の世界。衣装が、美術が、撮影が、照明が、それぞれに見事です。いやあ、眼福眼福。 ケレン味たっぷりのこういう映像世界が妙に好きな小生ですが、五社英雄とも鈴木清順とも異なるこの軽やかな現代性はやはり蜷川実花監督の個性でしょうか。リアルを超越した奔放な美術が、もみじの赤、壁の赤、布団の赤、着物の赤、金魚の赤・・・と掛け合わさった世界を、土屋アンナが迫力のダミ声で駆け抜けます。映像のセンス、編集のセンスもさすがです。それにしても監督、脚本(タナダユキ)、原作(安野モヨコ)、美術(岩城南海子)、音楽(椎名林檎)、主演(土屋アンナ)と女性のパワーがこれだけ結集された作品もかつてなかったと思います。 ラストはあれっ、これで終わり?って感じもありましたが、狭い吉原(赤)からの開放感が桜と菜の花で表現されていて、これはこれで気持ちのいい眺めではありました。椎名林檎+斉藤ネコのエンディング曲(編中のジャズも)が素晴らしいです。 でも各パートは素晴らしいけれど、映画の土性っ骨が少し弱くて傑作になり損ねた感はありますね。監督の名前に照らして言えば、「花」はあるのだけれど「実」が足らず・・・と言ったところでしょうか。

|

« ふかふかオムレツケーキ | トップページ | 小枝[はちみつ] »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ふかふかオムレツケーキ | トップページ | 小枝[はちみつ] »