すがすがしい「あしたの私のつくり方」
映画「あしたの私のつくり方」は実に気持ちがいい。いじめとか悩みとかを扱っているのに、この透明感、この後味の良さは、市川準+成海璃子の力ですね。 映像がいつもの市川準のドキュメンタリー・タッチではなく、普通の作劇っぽいなあと思ったら、彼としては初のハイビジョン撮影なのだそうです(いつもの市川タッチをこよなく愛する大江戸なのですが)。そして、メールやケータイの画像を画面中央に配したり、スプリットスクリーンを使ったりの試みも行っていて、市川準の新時代って感もあります。 「文字を読ませる映画」ってことでは、森田芳光の傑作「【ハル】」を思わせたりもしました。 まあ市川準にしてはけっこうフツーなところ(つまり物足りないところ)も多いのですが、小学生から高校生までを演じる成海璃子に救われています。 終盤~ラストなんか、あまりウェットにならずにすがすがしくていいじゃあないですか。 デートのコツを伝授するところで、「小物は白で統一してレフ板代わりにするっていう裏ワザも」とか出てきて、ひえ~っと感心しました。
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