蜷川の「エレンディラ」
さいたま芸術劇場で蜷川幸雄演出・坂手洋二脚本・ガルシア=マルケス原作・マイケル・ナイマン音楽による舞台「エレンディラ」を見ました。大江戸支援者のご厚意によりご招待いただきました。それにしても何でこんな所に、って所の劇場でしたが、舞台の奥行きの深さとそれを大いに利用した演出は流石でした。2度の休憩を挟み4時間と歌舞伎並みに長いのですが、さすがにゆったりとやっているな(もう少しつまんでもいいのでは?)って感じ。しかし舞台美術や演出の妙、照明の鮮烈さなど作品の質は高かったです。エレンディラ役の美波も健闘(ちなみにヌードの場面も多かったのですが、映画でも何でもそういう時の女優を評して「体当たりの熱演」って言うのって、紋切り型過ぎてイヤですね)。ナイマンの音楽は既成曲使用だったので、グリーナウェイ映画(たぶん)の曲などは気にならずはまっていたのですが、「リバティーン」のテーマ曲なんぞは記憶に新しすぎて、ちょっと抵抗を感じました。 で、いつもどおりカーテンコールでは目頭が熱くなりました。ああ、演劇人は尊敬しつつ嫉妬してしまいます。
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