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2008年1月20日 (日)

映画「魍魎の匣」は眼福

映画「魍魎の匣」、意外なほど上出来でした。大江戸としては、映画化第一作「姑獲鳥の夏」が期待はずれだったのでこちらにもさしたる期待はしていなかったのですが、なんとなんと原田眞人監督、やってくれました。見事に映画ならではの視覚的快感があります。上海ロケ、国内ロケを織り交ぜての見事な昭和27年の再現。建物や街並みを見てるだけで、うっとりほれぼれとしてしまう小生でありました。なるほど、「ALWAYS 三丁目の夕日」のCGにも驚きましたが、一方ではこういう方法もあったのですね。 映像に本物感、風格があります。衣装、美術の時代再現も見事ならば、役者たちもきちんとあの時代の日本人に近づいています(特に阿部寛、椎名桔平、宮迫博之が良かった)。まあエキストラの人たちはちょっと中国テイストがぬぐい切れないけど・・・(運河の渡し舟ももろ中国だけど)。 ユーモアもありながら、猟奇的な部分も避けて通らず、正月公開のエンタテインメントでありながら、江戸川乱歩の「芋虫」やデイヴィッド・リンチの娘ジェニファー・リンチの監督作「ボクシング・ヘレナ」('93)のようなヤバイ味わいも残してます。ラストなんぞもちょっと異様です。好きですけど。

 それにしても前作でも近作でも、堤真一の京極堂ってミスキャストのような気がするんですよねえ。実は原作を読んでいない小生なのですが、なんかしっくり来ないというか、浮いちゃってる気がしてならないんですよねえ。 本作では2300カットにも細かく割った原田監督ですが、ロングとアップの取り混ぜ方とか光と影とか畳み掛けるようなカットとか、ちょっと市川崑(特に金田一シリーズ)を思わせるところもあったりします。

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コメント

はじめまして。
賛否両論の映画のようでしたが、自分もこの映画、じっくり楽しませていただきました。ただ、京極堂さんは、原作では、ああいう風格はあまり感じなかったように思いますが、堤氏の京極堂は、堂々とした自信のある感じで、品格があり、それが自分にはかえってしっくりきました。ストーリーの要としてうまく機能していたように感じます。しかも、彼が持つ独特の<危うさ>のようなものが混じり、映画の独特な雰囲気と合っていたように思いました。別な意味で<危ない>阿部氏、何気に存在感を匂わせている椎名氏、後半出てくる本当に危ない柄本氏etc.らともうまい感じに均衡を保ちつつ、作品全体に安定感をもたらしていました。この作品では、堤氏のうまさが出ているように感じます。

投稿: 魍魎ファン | 2008年2月14日 (木) 18時41分

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» 魍魎の匣 [on a day like today]
前作「姑獲鳥の夏」は、劇場で観た状況が悪かった云々を書いた。それ以来、その劇場へ足を運ぶことはなかったのだが、どうもその翌年にその劇場は閉館してしまったらしく、それを最近になってやっと知った。 「映画はなるべく劇場で観たい派」(そんな派があるかどうかは....... [続きを読む]

受信: 2008年2月11日 (月) 00時15分

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