「東京少女」に落涙
夏帆主演の映画「東京少女」が素晴らしいです。 ワームホールを題材にした一種のタイムスリップものなのですが、ケータイを媒介に明治時代と現代とで少女と少年が話せるところがミソ。「イルマーレ」などの韓国映画にも影響を受けているかも。 低予算なので、明治時代の再現にしてもCGの使用はそれほど多くなく、明治村などのロケで何とかしのいでいます。でも、映画に心と志があるので、あまり気になりません。序盤では仏頂面だった夏帆が、とてもステキな表情になっていく中盤以降には、物語もタイムスリップものとして凝った展開を見せます。100年の時を超えた銀座でのデートなんて、映画ならではの面白さです。 銀座の老舗呉服店の件りとかはお見事で、「おお」と唸りつつ何度も涙が出てきました。日比谷の松本楼にも「おお」でしたね。 またケータイの電池切れとか手鏡とか小説の原稿とか、物語の中での小道具の生かし方も見事です。 小中和哉監督は、「四月怪談」とか「くまちゃん」とかのファンタジー系の愛すべき作品を作らせたら右に出る者のいない人なので、これもその系譜で胸に滲みるチャーミングな1本です。小さな宝物って感じですね。
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» 【映画評】東京少女 [未完の映画評]
携帯電話がとりもつ平成の少女と明治の青年の時空を超えた青春恋愛ファンタジー。 [続きを読む]
受信: 2008年2月29日 (金) 00時21分
» 東京少女舞台挨拶試写会 [アートの片隅で]
「東京少女」の舞台挨拶試写会に行って来ました。
知人に誘って頂き、映画への興味よりも生夏帆を見れるのが楽しみで行って来たのですが、なんとこの映画が、とても良い映画でした!!
この1年程で、100本近い映画を観て来ましたが、この映画をTOP10に入れちゃいます~Y(≧σ≦)Y!!(近々TOP100ランキングを発表する予定です)... [続きを読む]
受信: 2008年3月 1日 (土) 10時13分
» 東京少女 [お萌えば遠くに来たもんだ!]
観てきました。
<新宿トーア>
監督:小中和哉
脚本:林誠人
2008年。SF作家志望の高校生未歩は、高層ビルの中で地震に遭遇し、携帯電話を階段の隙間に落としてしまう。慌てて下まで降りた未歩だったが、携帯を見つけることは出来なかった。諦めきれずに自分の携帯に電話する未歩。何度目かでやっと繋がった電話の拾い主は・・・。
面白かった。
先に公開された「東京少年」に比べれば100倍は。
ストーリー自体は「イルマーレ」とか「君にしか聞こえない」と同じ、時差恋愛ファンタジーなので目新しさはないのです... [続きを読む]
受信: 2008年3月 3日 (月) 08時06分
コメント
TBありがとうございました。
読ませていただいた批評が素敵な文章だったので「他のブログの批評・感想」として紹介させていただきました。
今後ともよろしくお願いします。
投稿: かみぃ | 2008年2月29日 (金) 00時25分