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2008年2月 6日 (水)

面白くっても「全然大丈夫」

荒川良々の初主演映画「全然大丈夫」は、なかなかに結構な味わいでした。ピンの主演というよりは、岡田義徳、木村佳乃とのトリオ主演ですが、それにしてもかなり欠点の多い主人公ですねえ。結構イヤな奴で、小生の感情移入は自然と岡田義徳くんの方に向かってしまうのでした。岡田君、いい味わい出してます。 てゆーか、この映画の役者さんたちはことごとくいい味出していて、蟹江敬三も、田中<ココリコ>直樹も、根岸季衣も、久々にお目にかかった小倉一郎さんも、妙に味わい深いものがありました。

でも、何と言っても木村佳乃の好演がステキです。暗くて、ダサくて、変人で、不器用な、要するに社会適合性の無い女性を、こんなにチャーミングに演じてしまったことは、新鮮な驚きでした。今までキムヨシをあなどっていたのかも知れません。日本の「アメリ」って感じもちょっぴりあったりします。 まあ、昨年の「さくらん」「怪談」「ジャンゴ」あたりから、やけに意欲的に芸の幅を広げようとしているなあとは思っていましたが、いやあ、こう来たか。ちくわを常に携帯しているあたりが唖然とするところですし、ティッシュ箱やガムテープとぶきっちょに格闘するあたりの手わざはウディ・アレンの至芸をも思わせるものです。

脚本・監督の藤田容介さんは大人計画やグループ魂に縁のあった人らしく、大人計画の役者さんたちも随分出ています。まあ、ギャグがすべってる所もちょっとありますけど、大いに笑えて、一抹の物悲しさと、ほっこりとした希望があって・・・好きですね。ラストの「ありがとう。」の味なんか、かなり上等です。

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