「うた魂」の夏帆とゴリ
映画「うた魂(たま)」は当然ながら「スウィングガールズ」や「歓喜の歌」を想像してしまうのですが、ま、当たらずといえども遠からずでしょうか。及第点の面白さはありますけど、結構使い古された展開や描写も多く、笑いも感動も「そこそこ」止まりで、「スウィングガールズ」ほどの高みには突き抜けられませんでした。思えば田中誠監督は「タナカヒロシのすべて」でも、「そこそこ」を突き抜けられず残念だったような・・・。
とはいえ夏帆とゴリの魅力がこの映画を救っています。 夏帆の天使の微笑みと、顔を曇らせた「泣き」の表情との振幅には天性の素晴らしさがありますし、けっこう人間的問題を抱えたこの役を、なんとか演技で組み伏せています(でも演技の伸びしろは、まだまだありそうですね)。 ゴリ35歳は、実に魅力的に18歳の高校生役を演じています(回想場面ではその3年前の15歳!)。大江戸はこの人の演技力をとても買っていて、映画デビューの「NIN×NIN 忍者ハットリくん THE MOVIE」でのケムマキ役などは賞をあげたいくらい立派なものでした。今回もいいです。笑わせてくれる上に、なかなかの情感も醸し出したりなんかしてくれてます。
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