ゆるクールな「ジャージの二人」
映画「ジャージの二人」は予想通りゆる~りとした空気の中、特に何も大きな事は起きない、というまさに『避暑』感覚。この手のオフビート日本映画も最近は多いのですけど、くすぐりの笑いが散りばめられる以外は、ペーソスも人生も愛も何も無いってとこがユニークです。「無の境地」と言っては大げさでしょうけど・・・、避暑地の空気のようにクールで、とにかく不思議なテイストです。
今年はノッている堺雅人が、いつものソフトな持ち味でこの映画の空気感の基調を作ります。でも、彼が妻のプリクラ写真を(成り行きとは言え)湖に投げ捨てるところには、さらりとした描写の中に意外な毒と深みがありました。 その一方で、父親役の鮎川誠!が、実にニュートラルに良いです。さすがです。あのイノセントな瞳、いいですね。 こういう世俗離れしつつ邪魔じゃない(カワイイ)父親っての、ホントいいですねー。けど、グラビア・カメラマンとしての仕事の顔が全く見えないところも、微妙な深さをうっすらと感じさせていたりします。
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