名監督 市川準、急逝
驚きました。映画監督の市川準さんが59歳で急逝してしまいました。日本の映画監督で、たぶん一番好きな人でした。小津とか市川崑とか相米とかよりも更に好きですもん、やっぱり。調べてみると、’87年に「BU・SU」で映画監督になってからの19本の劇場公開作は全て公開時に劇場で観ておりました(’06年のWOWOW制作のテレフィーチャー「春、バーニーズで」だけは未見)。 あのドキュメンタリーのような映像。ドキュメンタリー的にナチュラルな役者の使い方、描き方。静かなタッチで、言葉少なに「空気」や「ニュアンス」をきっちり描き出して、独自の市川準ワールドを創り上げるその手腕。東京の街の魅力をこれだけきちんと描いてくれた監督も他にはいませんでした。
5本選べと言われれば、「つぐみ」、「病院で死ぬということ」、「東京兄妹」、「BU・SU」、「トニー滝谷」か・・・。でも、「あしたの私のつくり方」だって「会社物語」だって「ノーライフキング」だって「クレープ」だって「あおげば尊し」だってそれぞれ魅力的で、合わせると10本になっちゃいますね。 こうして挙げると、ほんとに小生は市川監督の作品が好きです。感覚的にすごくフィットします。 まあ、中には「たどんとちくわ」とか「竜馬の妻とその夫と愛人」とかの「あれれれ・・・」的作品もあるのですけど。
まだまだ何本もの傑作を残して欲しかった才能なのに・・・、残念でなりません。 ご冥福をお祈りしつつ、合掌。
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