アマラオの映画「キング・オブ・トーキョー・オ・フィウミ」
渋谷で1週間限定レイトショー(その後、吉祥寺や府中に移るようですけど)の映画「KING OF TOKYO O FILME キング・オブ・トーキョー・オ・フィウミ」を観ました。元FC東京(&湘南ベルマーレ&アルテ高崎)のアマラオ選手のドキュメンタリーです。これほどまで日本のサポーターに愛された外国人選手はストイコヴィッチぐらいでしょうか。 この映画を撮ることになってからサッカーのルール本を読んで勉強したという20代女性の大田綾花監督は、真っ正直にアマラオの子供時代からブラジルでの青年時代→東京ガス時代→FC東京時代→その後、と正攻法すぎるほどの時系列で描いていくので、正直前半は少々かったるいです。アマラオ本人および周辺の人々へのインタビューが中心で、サッカーの場面は意外なほど少なく、特に肝腎のFC東京時代の映像がほとんど無いのが一番イタイところ。これじゃあ選手としての実力や勝負強さやチームへの貢献が抜け落ちて、ただブロークンな日本語をあやつる気のいいおじさんにしか見えません(あの、決して上手とは言えない「空に太陽がある限り」の歌が頭の中をリピートし続けています)。もしかすると「Jリーグ映像」との間で使用料の問題とかがあったのかも知れませんが、映画の根本に関わる欠落であり、残念です。 むしろ「来日直後は相当ヘタクソだった」という同僚たちの証言の方が耳に残ってしまいますし、現在少年たちにサッカーを教えながらゴール運びまでやっている映像などは、感動的ではありますが、ある意味「キング」には似つかわしくない光景だと言えましょう。引退試合のプレイだけ長めに見せられても、結局サッカー選手としてのアマラオがどうだったのかの記録にはならずに、一部分のイメージだけが肥大してしまうと思います。 ま、「このドキュメンタリーの狙いは違う」と言われたらそれまでですけども・・・。
インタビューに出てきた選手たちに湘南ベルマーレ関係が多くて驚きました。アマラオ本人(1年限りの在籍で、故障のせいもあり、あまり活躍しませんでした)に加え、現在所属しているジャーン、トゥット、阿部吉朗、もと所属していた茂庭照幸といったところ。あ、引退試合の場面ではキーパー小島ノブさんの姿も見えました。
大江戸のように映画もサッカーも、という人は珍しいようで、普通の映画ファンは守備範囲の外らしく、いくつかの映画関係のサイトでもまだレビューもトラックバックもゼロの状態でした。 やった! 一番風呂気分。
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