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2008年10月11日 (土)

「白 原研哉展」の繊細と清浄

ギンザ・グラフィック・ギャラリーで「 白 原研哉展」を見ました。原さんが6月に上梓した著書「白」とある程度の連動性を持たせた展覧会で、会場壁面の随所に「白」から抜粋した文章が記されています。原さんは“書ける”デザイナーなので(無印良品のコピーとか、見事なもんです)、これがいい文章なんだ。 「白」は現代の「陰翳礼賛」とでも呼ぶべき好著で、影=陰から日本文化を語ったのが谷崎ならば、原さんは空白(emptiness)から日本を解き明かそうと試みているのです。

会場は1Fが白の世界でB1が黒の世界。だけれども語られているのはもちろん白。この一つ前の展覧会で平野敬子さんが同じように白の世界を築きながら、ギリギリまでピンと張り詰めた完璧さの緊張で、ちょっと居心地の悪さも感じてしまったのですが、こちらの原さんの世界は「繊細できっちりしているけど、なんか気持ちいい」感じでした。B1には水を使った蹲(つくばい)や鹿脅し(ししおどし=昨年の佐藤卓プロデュース「Water」展に出てたやつ)もあって、心洗われるような清々しささえ感じました。

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