歌舞伎座の建て替えと歌舞伎そばの今後
先日、歌舞伎座の建て替えについての発表が松竹からありましたね。来年1月から2010年4月まで「歌舞伎座さよなら公演」を行って、その後解体して新しいビルに建て替えるようです。まあ、前々からその話はあって、’07年の夏までと聞いたこともあったぐらいなので、中央区やらどこやらとの調整に時間がかかっていたのでしょう。 それにしてもあの特徴的な建物が無くなってビルの中の劇場になってしまうと、また寂しくなりますねえ。 今の歌舞伎座は3度の建て替えを経て4代目の建物だそうで、1951年からってことはまだ還暦を迎える前に建て替えになるってことで、建物としてはそんなに古いわけでもないのです。まあ設備の老朽化だとか耐震強度が不安だとかあるんでしょうけど、欧米の劇場に較べるとおそろしく短命ではあります。
歌舞伎専用の劇場。一戸建てで、その上は空の劇場。銀座のすぐ隣にある劇場。常設の花道があり、3階の一幕見席がある劇場。近世日本の巨匠たちの絵画がロビーの随所にかかってる劇場。茶屋や土産物売場の充実した劇場・・・と、本当に特別な場所です。細めの階段で3階まで行かなきゃ行けないとか、3階からはほとんど花道が見えないとかの不具合はありますが、まあそれも個性ってもんで。 でも「悪いけど、新橋演舞場や国立劇場じゃあ“代わり”にならないんだよお!」ってのが、大多数の思いには違いないでしょう。
大江戸としては脇の「歌舞伎そば」がどうなっちゃうのかも気がかりです。一人で超人的に動き回ってるあのおやじさんの姿と、あの細かくちぎってくれるかき揚げの今後が心配なのです!
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