« 大分がナビスコ杯制覇 | トップページ | うまい輪などというもの »

2008年11月 2日 (日)

撮影がいい「しあわせのかおり」

映画「しあわせのかおり」、本当に出てくる中華料理がどれもこれもおいしそうで、まずそのことが素晴らしい。奇を衒ったところのない定番のいい話なのですけど、藤竜也の渋い味と中谷美紀の女優らしい「華」と、三原光尋監督の抑制の効いた丁寧な演出で(初期の作風とは違って、随分大人っぽくなりました)、愛すべき佳作となりました。 でも最大の功績はキャメラの芹澤明子(最近の黒澤清作品を手がけている人のようです)! 前述した料理のシズル感たっぷりの表現(あのトマト卵炒めのおいしそうなこと!)、料理を作る作業を追うキャメラも(特に中華鍋と油の表現など)素晴らしく、室内の光と影(シャドーになる人物)とかも効果を上げています。上海ロケも美しく、空気感が描けています。でも、あのラストの二人を小さく窮屈に捉えたフレーミングと影の多さが作り出す雰囲気、そこにロングショットで無言の乾杯が行われる幕切れにはしびれました。 それにしても観た後で中華料理が食べたくてたまらなくなること必至です。アン・リー監督の「恋人たちの食卓」(原題:飲食男女 Eat Drink Man Woman)に迫る中華料理映画と言えるでしょう。

|

« 大分がナビスコ杯制覇 | トップページ | うまい輪などというもの »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/42098/24964973

この記事へのトラックバック一覧です: 撮影がいい「しあわせのかおり」:

» 『しあわせのかおり』 [京の昼寝〜♪]
□作品オフィシャルサイト 「しあわせのかおり」□監督・脚本 三原光尋 □キャスト 中谷美紀、藤 竜也、田中 圭、甲本雅裕、平泉 成、八千草 薫、下元史朗、木下ほうか、山田雅人 ■鑑賞日 10月11日(土)■劇場 チネチッタ■cyazの満足度 ★★★★(5★満点、☆は0.5)<感想> お腹を空かせてこの映画を観たら、お腹の虫が鳴いてしまいますよ(笑) まず、三原監督の柔らかな人間表現や心理描写は今回の映画でも十二分に評価できるものだと思う。 そしてある意味藤竜也に中谷美紀を加え、言葉は... [続きを読む]

受信: 2008年11月 5日 (水) 12時22分

« 大分がナビスコ杯制覇 | トップページ | うまい輪などというもの »