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2009年5月24日 (日)

今頃ですが「ナラタージュ」

2005年刊行の島本理生の小説「ナラタージュ」のハードカヴァーが古本屋で100円で売っていて、なぜか「私を買ってください」オーラが出ていたので買ったのですが、なかなか結構でした。 作者が21-2歳の頃の作品で、高校生-大学生(そしてそれ以降)にかけての少女の断ち切り難い一途な思いを軸にした「ザ・恋愛小説」です。まあ欠点はありますけど、けっこうぐいぐいと引っ張ってくれますし、終盤の畳み掛け方はかなり優れています。

ラスト前の駅のホームだとか、数年後を描くラスト(むしろエピローグか)だとかは実に映画的だと思うのですが、今のところ本作は映画化されていませんね(たぶんドラマ化もされていないはず)。 それにしてもこのラストは(ちょっとあざとい気もするものの)、うまく小道具と伏線を使いながら、「永遠の思い」が一方通行で無かったことを鮮やかに示して、見事なエンディングでした。爽やかな幸福感がほろ苦さの中から立ち上って来るのです。ちょっと偶然に頼りすぎてはいるのですけどね。

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応援クリックお願いします! 今回は島本理生『ナラタージュ』です。 島本理生は1983年生まれ。 1998年、15歳のときに「ヨル」が『鳩よ!』掌編小説コンクール第2期10月号に当選、年間MVPを受賞する。 2001年「シルエット」で第44回群像新人文学賞優秀作となる。 2003...... [続きを読む]

受信: 2009年6月 7日 (日) 22時00分

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