想像以上の「いけちゃんとぼく」
西原理恵子の手がけた絵本が原作の映画「いけちゃんとぼく」は、想像以上に良くできていました。 あんなアバウトなキャラクターである「いけちゃん」が、3DCGで実写と合成されるのですから、大丈夫かねえ?と思ったのですが、杞憂でした。見事に成功したファンタジーです。それにしてもいけちゃんは、プラスチックのゴミ箱みたいです(目の黒丸が、あたかもビンや缶を入れる穴みたいだし)。
ボーイズ・ライフの話であり、それを成り立たせる主役の深澤嵐君の面構えがなかなかに結構です。そして、いけちゃんの声の蒼井優! この人は「鉄コン筋クリート」もそうだったけど、声優の時が実にうまく面白いです。 あと、いつもへらへら笑っている男の子が、すげーいい!顔見てるだけで、なんとも楽しい。
でもジュヴナイルものでありながら、実は人生を俯瞰した深い愛の物語だったりするわけで、その終盤の展開には落涙を禁じ得ませんでした。 これが長編デビューだと言う脚本・監督の大岡俊彦は、ほどほどの良さを心得た堂々たる仕事っぷりです。絵作りもいいし、テンポもいい。 いやー、笑えて楽しんで、泣けて感動しました。
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