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2009年7月 4日 (土)

やはりさすが:「劔岳 点の記」

伝説の撮影監督・木村大作70歳の初監督作品「劔岳 点の記」を観ました。雪山を含む山道を延々と男たちが歩いていく映画ということで、どうしても木村の出世作「八甲田山」(逆から読むと「山田甲八」)を思い出してしまう絵です。実際、ロングショットやズームや吹雪の中に人のシルエットなんてショットはまさに「八甲田山」でしたねえ。同じ新田次郎原作ということもあり、軍の面子と絶対の命令に翻弄される部下の命みたいな部分もやはり「八甲田山」に共通してます。

それにしても、こんなひたすら山登りをして測量するだけの話が、全くダレない2時間19分の映画世界を構築していることは、ある種の驚きです。カットもへんに長過ぎず、ドラマ部などはむしろ短すぎるほどのショットを重ねて、さすがプロのカツドウ屋と思わせます。とにかく大仰にならず、淡々としているところが本作の良さです。そして多くの人が指摘しているように、「ただ地図を作るためだけに」のこの無謀とも言える挑戦が、「ただ映画を作るためだけに」とダブります。 先日紹介した「マン・オン・ワイヤー」での「理由なんて無いから素晴らしいんだ」とつながるものがあります。

役者たちも皆良く、こういう浅野忠信は初めてだけど、堂々の主役っぷりです。例えばちょっと(高倉)健さんが乗り移ったような・・・。 仲村トオル(いつも、この年になって「トオル」はないだろ、と思うのですが・・・)も彼のベスト級だし、香川照之も他の作品の香川とは違ってて、やはりベスト級です。ハードな、苦行のような撮影が、そうさせたのでしょうか。 そして宮崎あおいちゃんは「篤姫」を思わせる着物と日本髪で、大変かわいい新妻ぶりでございました。

エンドタイトルは「仲間たち」とだけ出て、通常の「キャスト」だとか「製作」「撮影」「音楽」みたいな分類が入りません。みんな等しく苦労を共にした「仲間たち」ってわけです。そこが一番じんと来ました。

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コメント

この映画、見ようかどうしようか迷っていたのですが、行くことに決定。
それにしても「山田甲八」って!
久々の右中間ツーベース!

投稿: risi@いけばな | 2009年7月 5日 (日) 08時20分

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