「レスラー」とダメ・ミッキー
「レスラー」は予想通り、人生の悲哀に満ちた佳作でした。ダーレン・アロノフスキー監督は、デビュー作の「π パイ」よりも「レクイエム・フォー・ドリーム」を強く推したい大江戸ですが、今回はまた作風が変わって、ロバート・アルドリッチ×アメリカン・ニューシネマといった趣き。 もう少しでショウマンの人生の奥底に迫る傑作になれたかもでしたが、さすがにそこまでは(「レニー・ブルース」あたりの域)行ってませんねえ。
プロレスは実際に、鍛え上げた肉体を酷使する痛い痛いショウではあります。「振り付け」や「型」「あうんの呼吸」があるあたり、小生は常にミュージカルやら狂言やらを連想してしまうのであります。
それにしてもミッキー・ロークのダメダメぶりのイタさかげんが、その落ちぶれ感が、もう絶妙。というか、まさに“本物”です。娘に罵倒されるあたりとか・・・。スーパーで働くあたりとか、大江戸的には、「ミルク」のショーン・ペンよりも、こちらにオスカーは与えたかったですね。デスマッチとか、本当に痛そうだったし。
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コメント
プロレスは、確かにショーの要素が強いと思います。
アメリカのWWEは明言しています。
それでも、レスラーは何かの弾みで命を落としてしまうこともあるので気軽に八百長とか言う人が僕には信じられません。(先生は仰ってませんよ)。
とかく、興行は何らかのブックがあると思います。
K-1でも、総合格闘技でもね。
投稿: きかんぼう | 2009年7月14日 (火) 12時23分