ようやくの「東京島」
去年出て、ちょっと読みたいと思っていた桐野夏生の「東京島」、古本屋で200円になっていて、買いました。ホント安いよなあ。 32人が流れ着いた無人島に女は一人、という設定。そこからの様々な人間模様やら欲望やら謀略やら・・・、桐野らしい骨太な物語です。でも、その基本設定が十分に威力を発揮するのは序盤のうちで、中盤以降は失速していきました。人間の暗部をえぐり出す絶好の設定を生かしきれませんでした。 最終章も、「そう来たか!」って手で、運命の皮肉ややるせなさを描いてますが、まあキマリ切れませんでしたね。
それにしても、無人島には行きたくありません(ってゆーか、そりゃ誰だって行きたくはないよね)。なんか真っ先に食中毒か何かで死んでしまいそうな気がします。くわばらくわばら。船はやめときましょうか。
| 固定リンク
コメント