« フィギュアスケートはキライ | トップページ | 雨の東京マラソン »

2010年2月27日 (土)

「抱擁のかけら」;見事な語り口

映画『抱擁のかけら』は、ペドロ・アルモドバルの成熟を示す見事な作品でした。時間、男、女、愛、憎しみ、映画・・・それらを織り交ぜながら、いくつもの謎を徐々に解いていくその手際の鮮やかさ。語り口で見せる映画。ほんとに『トーク・トゥ・ハー』以降のアルモドバルは巧いです。昔のような破たんもなくなって、今や世界で5本の指に入る監督ではないかしらん。 そして、アルモドバルならではの幸福なカラーリング。あのカラフルでビューティフルな映像を観続けることの眼福。

ペネロペ・クルスの堂々たる美女っぷりはやはり本作の“華”です。ポスター・ヴィジュアルにもなっているオードリー・ヘップバーン調からプラチナ・ブロンドのウィッグまで、実に絵になっていました。

本作の作りにおいてもあえて「通俗」の強度を選んでいるアルモドバルだったりしますが、そこに「かなわぬけれど、それでもなお甘美な愛」が忍び込ませてあって、それが観る者の心にちょっとしたスクラッチを残すような気がしてなりません。

|

« フィギュアスケートはキライ | トップページ | 雨の東京マラソン »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/42098/33562256

この記事へのトラックバック一覧です: 「抱擁のかけら」;見事な語り口:

» 抱擁のかけら [映画的・絵画的・音楽的]
 『ボルベール』、『エレジー』や『それでも恋するバルセロナ』で見た妖艶なペネロペ・クルスの映画だというので、まあ前田有一氏が言うように「罪作りなおっぱいの物語」かもしれないと思いつつも、映画館に足を運んでみました。 (1)この映画は、どうしてどうして、なかなか骨太の手強い作品となっています。  むろん、ペネロペ・クルスは、二人の男性から愛される役柄であって、「罪作りなおっぱい」が映し出される愛欲シーンに欠けるわけではありません。  ですが、ヒロインのレナを愛する二人の男性のうちの一人ハリー・ケイン... [続きを読む]

受信: 2010年3月 4日 (木) 06時08分

» 『抱擁のかけら』 [・*・ etoile ・*・]
'10.01.28 『抱擁のかけら』(試写会)@一ツ橋会館 yaplogで当選。いつもありがとうございます。ノーマークだったけど、試写会募集記事を見たらペネロペ・クルス×ペドロ・アルモドバルだったので即応募! 見事当選したので、バレエのお稽古サボって行ってきた。 トークイベントつきとのことで、楽しみにしてた。登場したのは山本モナ。うーん。特別好きでも嫌いでもないし、スキャンダルばかり起こしているのも、トーク中の彼氏いる発言も、正直あまり関心がない(笑) たぶん、映画のイメージから"恋多き女"つな... [続きを読む]

受信: 2010年3月 8日 (月) 01時02分

« フィギュアスケートはキライ | トップページ | 雨の東京マラソン »