華麗なる「NINE ナイン」
映画『NINE ナイン』は、予告編通りに華麗。とにかく華やかな女優陣の競演がゴージャスの極みです。ロブ・マーシャル監督が『シカゴ』で培ったワザで映像化したミュージカル・シーンの数々はやはり眼福。ただ、悪口を言えば「MV(PV)集」と言えなくもナインだけど、ペネロペ・クルスやケイト・ハドソンやファーギーのナンバーにおける高揚感の前には、「なんだっていいじゃない。楽しくてカッコイイから。」って気になってしまいます。 そんな美女たちを受け止めるダニエル・デイ=ルイスも黒スーツとサングラスで悩める伊達男ぶりを発揮して、キマッてました。
ジュディ・デンチが歌い踊るのにもビックリしましたが、ソフィア・ローレン75歳の若さったら・・・。基本的に40年ぐらい前の『ひまわり』の頃とそんなに変わらないじゃないですか(ちょっと顔色茶色だったけど)!
エンディングが妙に静かで「あれあれ・・・?」。ここはやっぱりドカンとフィナーレをぶちかましていただきたかったですね(顔見せだけではなく)。 同じくフェリーニの『8 1/2』にインスパイアされたボブ・フォッシーの『オール・ザット・ジャズ』は、ラストのフィナーレこそが最大の見せ場だったじゃないですか。ああ、小生は『オール・ザット・ジャズ』のショウ・ビジネス讃歌を愛して止みません。
それにしても本作に次いで『第9地区』(原題:District 9)、『ナイン 9番目の奇妙な人形』(原題:9)が公開間近とは、謎の「9ナイン・ブーム」ですね。こうなったら、あだち充『ナイン』の映画化だっ!
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