オシムの「考えよ!」
「角川oneテーマ21」というけったいな名称を持つ新書シリーズの新刊、イビチャ・オシム著の『考えよ!』です。サブタイトルが「-なぜ日本人はリスクを冒さないのか?」とありまして、脳梗塞から復活して、今はリハビリをしながらもサッカーを精力的にTV観戦しているオシムが6月のW杯を直前に、日本サッカーへ寄せた愛情あふれる分析と提言です。彼のことだから一般的な人生論や日本人論として読める部分もあるにはありますけど、基本的にはかなり具体的なサッカー論です。選手の実名を挙げながら、迫り来るワールドカップのことを中心に日本サッカーを語り尽くします。 今までのオシムを知る者にとって、特に目新しい事は言ってません。「走って、考える」「日本人の敏捷性を生かした組織的なサッカー」、そして中村俊輔や遠藤の実力を大いに認めながら、「彼らはもっと走らなければならない」と断罪もします。そう、日本がW杯で勝つためには、昨年のオランダ戦の前半で見せたサッカーを90分間やり遂げればいいのです。 ああ、もしオシムが倒れてなかったら、今の日本代表はどうなっていたでしょう。ああ、今からでも本番の監督をしてもらいたいぐらいです。
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