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2010年4月20日 (火)

「アリス・イン・ワンダーランド」3D

バカ当たりしているらしい『アリス・イン・ワンダーランド』を観ました。もちろん3D(字幕版)で、ですが、意外と3D上映館が少ないんですよねー。小生は新宿ピカデリーで観ましたが、シネコンにおいても2D上映のスクリーンも多いわけで・・・。 でも観てみると、穴に落ちるところ以外はそんなに効果的に飛び出すわけでも引っ込むわけでもなく、「これなら2Dでもいいじゃん」と思った次第。2Dでもいいもう一つの理由は、ポップでカラフルなティム・バートンならではの映像。このワンダーランドを目にする快感に比べたら、飛び出しや引っ込みなどはある意味二の次だと思うのです。

ただマジカルな映像の快楽にしても、キャラクターや物語の面白さ、ディテールの豊かさにしても、『チャーリーとチョコレート工場』の方が明らかに上です。マッド・ハッターよりもチャーリーの方がマッダーですし。マッド・ハッターも最後の方で「ファッターワッケン」なる珍妙なダンス(MJ追悼か!?)を披露してくれますが、いかんせん短いもんで、これならウンパルンパの踊りのが良かったよなあと思わずにはいられません。

ヘレナ・ボナム=カーター演じる赤の女王の人間離れしたデカ頭と奇妙さにはひっくり返りそうになりますが(それにしてもこの人、『フランケンシュタイン』では人造人間やったり、『PLANET OF THE APES 猿の惑星』では猿やったり、スゴイです。さすがバートン夫人)、白の女王を演じるアン・ハサウェイにはそれ以上に驚きました。なんか特殊メイやVFXなしに(白塗りではありますが)この不思議な世界のマンガみたいなキャラクターを演じられるなんて・・・とてつもなく美人ですが、ある意味人間離れしています。濃い眉に巨大な目と口。いつも肘から上に腕をあげて、ひらひらしてます。面白いです。 一方でミア・ワシコウスカ演じる19歳のアリスは、なぜ眉間にしわを寄せて困った顔ばかりしているのでしょうか。

ティム・バートンらしいダークさは、ディズニー作品ってことで、ほとんど出てませんでした。全体的な出来やワクワク感も今一つ。小生としては期待が大きかっただけに、ちょっとばかり物足りなかったです。 チェシャ猫や白ウサギやトウィードルディーとトウィードルダムも、まあそれなり。赤の女王のトランプの兵隊と、白の女王のチェスの兵隊が、造形的には素敵でした。 モンティ・パイソン映画の『ジャバーウォッキー』(テリー・ギリアム監督!)を知る者としては、本作の怪獣ジャバウォッキーにも懐かしさを覚えたりいたしました。

どうでもいいけど日本で主流のXpanD方式の3Dメガネ、メガネの上からかけると、やっぱり鼻の上が痛くなってきますし、画面がやけに暗くなるのが残念です。改善プリーズ!

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受信: 2010年4月20日 (火) 23時25分

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☆正直、期待していなかった。  理由は二点。  先ずは、『アリス』の物語は、そもそもが、子供が読むと摩訶不思議な世界を楽しめるのだろうが、理由を求めたがる大人にとっては、非常に不条理で物語を楽しむものではないからだ。  それで、映画として2時間を持たせるのは辛いだろう、と。  続いて、これは、少女アリスの物語の続篇体裁で、つまり、成人したアリスが出てくるのが「永遠の少女」でなくてはならないアリスの物語には不似合いだと考えたのだ。  しかし、面白かった。  記憶に残らずとも、夢の物語として... [続きを読む]

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'10.04.17 『アリス・イン・ワンダーランド』@TOHOシネマズ六本木 これはもうホントに映画化のニュースを聞いた時からずっと待ってた! yaplog!さんのおかげで、ファン・イベントでジョニデ&バートン監督にも会えたし、ファンとしては行かないわけにはいかないでしょう! ということで、歯痛にも関わらず座席予約。出遅れてしまったため、前から2列目しか空いてなかった(涙) 3D辛そうだけど頑張る! これを励みに歯痛にも耐えたのだもの… ということで、朝には雪も降ったこの日、UNIQLOのコラボキ... [続きを読む]

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□作品オフィシャルサイト「アリス・イン・ワンダーランド」□監督 ティム・バートン □脚本 リンダ・ウールヴァートン □原作 ルイス・キャロル □キャスト ジョニー・デップ、ミア・ワシコウスカ、ヘレナ・ボナム=カーター、アン・ハサウェイ■鑑賞日 4月22日(木)■劇場 TOHOシネマズ川崎■cyazの満足度 ★★★☆(5★満点、☆は0.5)<感想> ティム・バートンは日本のコントが好きで、密かに志村けんのバカ殿がきっと好きなんだと思う(笑) それは、ジョニー・デップの白... [続きを読む]

受信: 2010年5月 1日 (土) 20時46分

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