「アリス・イン・ワンダーランド」3D
バカ当たりしているらしい『アリス・イン・ワンダーランド』を観ました。もちろん3D(字幕版)で、ですが、意外と3D上映館が少ないんですよねー。小生は新宿ピカデリーで観ましたが、シネコンにおいても2D上映のスクリーンも多いわけで・・・。 でも観てみると、穴に落ちるところ以外はそんなに効果的に飛び出すわけでも引っ込むわけでもなく、「これなら2Dでもいいじゃん」と思った次第。2Dでもいいもう一つの理由は、ポップでカラフルなティム・バートンならではの映像。このワンダーランドを目にする快感に比べたら、飛び出しや引っ込みなどはある意味二の次だと思うのです。
ただマジカルな映像の快楽にしても、キャラクターや物語の面白さ、ディテールの豊かさにしても、『チャーリーとチョコレート工場』の方が明らかに上です。マッド・ハッターよりもチャーリーの方がマッダーですし。マッド・ハッターも最後の方で「ファッターワッケン」なる珍妙なダンス(MJ追悼か!?)を披露してくれますが、いかんせん短いもんで、これならウンパルンパの踊りのが良かったよなあと思わずにはいられません。
ヘレナ・ボナム=カーター演じる赤の女王の人間離れしたデカ頭と奇妙さにはひっくり返りそうになりますが(それにしてもこの人、『フランケンシュタイン』では人造人間やったり、『PLANET OF THE APES 猿の惑星』では猿やったり、スゴイです。さすがバートン夫人)、白の女王を演じるアン・ハサウェイにはそれ以上に驚きました。なんか特殊メイやVFXなしに(白塗りではありますが)この不思議な世界のマンガみたいなキャラクターを演じられるなんて・・・とてつもなく美人ですが、ある意味人間離れしています。濃い眉に巨大な目と口。いつも肘から上に腕をあげて、ひらひらしてます。面白いです。 一方でミア・ワシコウスカ演じる19歳のアリスは、なぜ眉間にしわを寄せて困った顔ばかりしているのでしょうか。
ティム・バートンらしいダークさは、ディズニー作品ってことで、ほとんど出てませんでした。全体的な出来やワクワク感も今一つ。小生としては期待が大きかっただけに、ちょっとばかり物足りなかったです。 チェシャ猫や白ウサギやトウィードルディーとトウィードルダムも、まあそれなり。赤の女王のトランプの兵隊と、白の女王のチェスの兵隊が、造形的には素敵でした。 モンティ・パイソン映画の『ジャバーウォッキー』(テリー・ギリアム監督!)を知る者としては、本作の怪獣ジャバウォッキーにも懐かしさを覚えたりいたしました。
どうでもいいけど日本で主流のXpanD方式の3Dメガネ、メガネの上からかけると、やっぱり鼻の上が痛くなってきますし、画面がやけに暗くなるのが残念です。改善プリーズ!
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