「私の優しくない先輩」の幸福感
映画『私の優しくない先輩』はアイドルとお笑い芸人で、おハナシも映像も軽くふざけてハジケてノリノリで・・・て思ったら、意外なほど真摯にこの世界とぶつかってる作品なんで、ビックリしました。
『涼宮ハルヒの憂鬱』などで知られるアニメ畑の山本寛監督の初実写映画だそうですが、確かに『エヴァンゲリオン』に代表される“セカイ系”の世界ではありました。主人公が自分も生きた人間、生物として、汗をかけばクサくもなるんだと発見するあたりは、実にそういった感じです。 この監督、相米慎二が好きみたいで、確かに『翔んだカップル』あたりの感覚がありますし、ハリボテの地球を見下ろすファンタジー的な場面は『東京上空いらっしゃいませ』の世界です。もちろん「少女」とか「長回し」とかも、まさに相米。
ほかにも鈴木清順的な「壁が倒れると屋外」(いやむしろ『田園に死す』のラスト的か)だとか、大林宣彦的な校内ミュージカル(『ねらわれた学園』ね)だとか・・・。
エンドタイトルの校内ミュージカル場面=1カット長回しでは、川島海荷版「Majiでkoiする5秒前」が使われ、幸せな輝きに満ちています。小生は川島には魅かれるところがないので、観てる間「ああ、昔の○○だったら・・・」とか「ちょっと前の夏帆だったら」とか思うことしきりでしたが、それでもこのハッピーなエンディングは、幸福な感銘を与えてくれるものでした。
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コメント
もう見ました ありがとう
投稿: 涼宮ハルヒの憂鬱 BL 画像 | 2010年10月 9日 (土) 15時55分
川島海荷さんの制服姿はとっても素敵で美しいですね。川島海荷が歌う「Majiでkoiする5秒前」のカバー、懐かし要素が満載ですね。川島海荷さんが出演している映画の中で一番のお気に入りです。TVCMでは、川島海荷さんが12歳の時に出演した「ふしぎ星のふたご姫Gyu!」の「デコールメーカーGyu!」のおもちゃCMが好きです。
投稿: | 2022年3月20日 (日) 21時00分
おお、12年も前のレビューにコメント投稿があったので、びっくりしました。どうもありがとうございます。
投稿: 大江戸時夫 | 2022年3月20日 (日) 23時25分