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2010年10月 6日 (水)

「スープ・オペラ」の滋味

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映画『スープ・オペラ』は思ったよりもいい出来でした。このタイトルは「安っぽいお昼のメロドラマ」を意味する「ソープ・オペラ」からなのでしょうが、いやいやどうして、キチンと鳥ガラのだしを取ったスープのように滋味深い出来となっております。

瀧本智行監督が『犯人に告ぐ』とはうって変ったタッチで、淡々と、そしてじんわりハートフルに描く“癒し系”ドラマです。そこはかとないおかしみが良いです。 食がからむ癒し系ということで言えば、今年の『食堂かたつむり』や『トイレット』よりも上でしょう。

舞台となる昭和な住宅もいいんだけど、役者がみ337007_005んないいですよねえ。坂井真紀なんて、今年じゃなかったら主演女優賞の候補に推したいぐらいです(今年は深津絵里、田畑智子、満島ひかり、松たか子・・・といっぱいいますんで)。さっぱりしたナチュラルな感じがとても良いです。裕木奈江が今日本で役者やってたら、丁度こういう役が似合ったことでしょう。そういえば、裕木さんと坂井さんは『ポケベルが鳴らなくて』で、親友役をやっておりましたっけ。 久しぶりの藤竜也さんも、渋カッコイイ味を発揮してますし、西島隆弘くんのニコニコ顔もいいですもんねえ。

いい味わいにち337007_001ょっと水をさしたのが、場面の変わり目に挿入される野原で演奏する楽団(と言っても1~3人ですけど)のシーン。なんか折角の流れを断ち切るし、「しゃれてるでしょ」的な演出で何度も繰り返されるので、結構うっとうしかったです。 その楽団も登場する終盤の幻想シーンは、あっさり味のフェリーニを意識したみたいですが、これまたあんまり成功しているとは思えませんでした。そこらがちょっと残念ですねえ。 でも「ハムカツは薄い方がおいしい」ってのには、小生も我が意を得たりと膝を打ちました。

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コメント

なんかいいですねw。
新ピカでは秋のホッコリ映画キャンペーンと称して『トイレット』『スープ・オペラ』『マザーウォーター』とやってたけど『トイレット』は荻上監督のネームバリュー、『マザーウォーター』は出演陣で客が入ると思うので間に挟まれた『スープ・オペラ』は可哀想な感じがw。
でも『スープ・オペラ』のほうがホンワカするのですよね。出演者もキチッと演技できる人ばかりだし。塩見三省さんや平泉成さんは「さすが役者!」でしたね。

投稿: ブリ | 2010年11月 8日 (月) 15時33分

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» スープ・オペラ [LOVE Cinemas 調布]
阿川佐和子の同名小説の映画化。両親を早くになくしたルイは叔母のトバちゃんに育てられてきたのだが、ある日トバちゃんが結婚して家を出てしまう。残ったのは彼女とトバちゃんから習ったスープだけだった―。主演は『ノン子36歳 (家事手伝い)』の坂井真紀。共演に西島隆弘、藤竜也、加賀まりこらが出演している。監督は『イキガミ』の瀧本智行。時折挟まるファンタジックな映像が面白い。... [続きを読む]

受信: 2010年10月 7日 (木) 00時06分

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