大江戸の観た「大江戸りびんぐでっど」
シネマ歌舞伎『大江戸りびんぐでっど』を東劇で観ました。昨年末の歌舞伎座さよなら公演時にはチケットが取れず観られなかった、宮藤官九郎脚本・演出による作品。今は無き歌舞伎座の舞台を、花道を、ゾンビたちがうめき、歌い、踊り、歩き回ります。
開巻からしばらくはチャキチャキと快調。いきなりのくさやのかぶりものには笑いました。まあイグアナ?もガマみたいだったし、歌舞伎の伝統ではありますよね。 障子を破って無数の手がバーン!と飛び出してくる演出の衝撃力もお見事!
けれどもそこまで。以降は、肝腎のゾンビ群舞が大したことなくって、ちょっとがっかり。その後の展開もテンポが悪くなって、笑えなくなって、かなりがっかり。三津五郎や勘三郎、それと染五郎、勘太郎、七之助など役者たちは達者な芸を見せてくれるんですけどねえ。どうにもこうにも話がもたついちまってねえ。ハケンがどうしたとか、そんな社会性はいらないと思いますけどねえ。
クライマックスも橋をめぐる大仕掛けがありますが、ドラマとしての盛り上がりや感動がそこまでに醸成されていないので、なんだか空しいばかり。 うーん、小生はクドカンさん大好きなんですけど、ウェルメイドにキチンとまとめることのできない人だからなあ。 そういった意味では三谷幸喜の歌舞伎なんて観てみたいと、がぜん思ってしまうのでありました。
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