ひたすらピュアな「君に届け」
映画『君に届け』は、ピュアな学園ラブストーリーとして爽やかな味わい。ピュア過ぎて、「中学生日記」か!?とツッコミたいほどです。
何と言っても三浦春馬が笑っちゃうぐらい爽やかです! いつもサワヤカ笑顔で、1点の陰りも無く堂々の“王子様”を演じています。 例えば、少女たちがちょっとした諍いの後で仲直りして絆を深めた場面で、それを隣の建物の屋上から見てて、うんうんとうなずきながら爽やかに笑う場面なんて、もうほとんどギャグですね。
多部美華子はあいかわらず達者で、暗くて不気味な貞子芝居を、おかしいけど“お笑い”にはせずに、絶妙なバランスでしっかり演じるあたり、ほんと若手演技派ナンバーワンです。でも人によってはこういうキャラにイラッと来る方もいらっしゃるんでしょうかねえ。小生などは、えらいねえ、いじらしいねえ、とばかり思うのですが・・・。
エンドタイトル後についているシーンも、ホントさりげなくて何てことなくて、わざわざつけることないようなシーンなのですが、あれがあることで、一段と爽やかな気分で映画館を出ることができるのです。 熊澤尚人監督は『虹の女神 Rainbow Song』も爽やかでしたもんねえ。彼は『リング』や『らせん』もプロデュースしてたってことで、まさにこの“貞子”ばなしとは因縁があったわけですねえ。
終始爽やかでピュアですけど、やはり「マンガだなあ」というか、あまりにも使い古されたようなディテールが積み重ねられてはおりました。ちょっと気恥ずかしいよね。 女の人にとってとても都合のいい「王子様」物語になってました。
それはそうと、なんでARATAにこんな頭悪そうなスカジャン先生の役やらせたんでしょか? 熱演してもイタイというか、やはりそもそもの根本がムリでしょう。へんなの。
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