「人生万歳!」と恵比寿ガーデンシネマ休館
ウディ・アレン監督作品『人生万歳!』が本日公開。 主演のハゲジジイ=ラリー・デイヴィッドが、その頭といいシニカルなインテリ・ニューヨーカーっぽい話しぶりといい、メガネといい、実にアレンを彷彿とさせるのですが、その攻撃的な動物性は、アレンと決定的に違うところです。 アレンのような弱っちい哀愁が無い分、とても嫌な感じの罵倒型ガンコジジイで、観てる方はさすがに辟易とするようなキャラクターです。
そのジジイに、二十歳そこそこのキュートな娘が恋してしまう展開は、「えー!なんで?」ではありますが、アレンとスン・イの(スキャンダラスな)結婚のことを描いてるんだな、これは、と気がつくと全てに合点がいく趣向。
まあ後は、かつてアレン映画で観たような展開で、快調にハッピーエンディングまで駆け抜けていきます。 5年ぶりにホームタウン=ニューヨークで撮った作品だけに快調で、やはりアレン主演で観たかったと思うのが人情ってもんでしょう。『マンハッタン』の変奏曲のようでもありますしね。 まあアレンとしては、あんまり自分の実話みたいに受け取られるのを嫌って、もっと普遍性を持たせたかったんでしょうね。それと、彼の含羞がそうさせたのでしょう。
ソーホーのユニクロが待ち合わせの場として登場したあたりも御時世。小生も持っているバスキアの絵の七分袖Tシャツが写っておりました。
それはそうと、恵比寿ガーデンシネマが、本作を最後に休館となってしまうのです!館内に「2011年1月29日(土)より」休館となり、「17年間ありがとうございました」という告知が貼ってありました。 うーん、ミニシアター受難の時代ですね。ちょっとショックです。
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