「ハーブ&ドロシー」:素晴らしきコレクター夫妻
映画『ハーブ&ドロシー アートの森の小さな巨人』は、日本人女性監督(佐々木芽生)によるドキュメンタリー。ニューヨークの郵便局員と図書館司書でありながら、1960年代から現代美術作品を収集し続けた夫妻の奇跡の記録。
なにしろ妻ドロシーの給料で生活し、夫ハーブの給料は全て作品購入に使ったということで、30年たってワシントンのナショナル・ギャラリーに寄贈した時には1LDKのアパートに大型トラック5台分の作品(4,000点以上)が詰まっていた・・・って、どーゆーことやー!
でも二人とも大変な目利きですし、心底アートを愛しています。そして真剣にアートと向き合っています。二人が同じ方向を見つめているさまが、とても素敵です。
とにかくこの二人がいくら見ていても飽きないキャラなので、佐々木監督としては特段の演出やギミックを施す必要もなく、ただただ対象を捉えて、そこにある種の敬意を浮かび上がらせたのでしょう。 彼らが多くのアーティストから愛されたのも、むべなるかなです。観客も映画を観終わる前に、二人を好きになってしまうのです。
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