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2011年7月24日 (日)

「ぴあ」の最終号

Dsc_0571 『ぴあ』最終号が去る21日(木)に発売されましたね。1972年以来39年間での終幕です。分厚い完全保存版(680円)ですが、絶対に価格以上の価値がある充実度となっております。

Dsc_0573

中でも及川正通イラストによる表紙(1975-2011年)1,300点全作を見せる(小さい写真ですけど)特集などは、ここ半世紀近くのエンタテインメント史にもなっていて、本当に貴重なものです。このページに及川さんやみうらじゅんのインタビューなどを合わせた抜き刷りが、チケットぴあの店に無料で置いてあります。その冊子の裏表紙には、小さな表紙イラストをピクセル的に使って書きあげた「ぴあ」の文字が・・・。このビジュアルは発売日の新聞全面広告でも用いられておりました。

大江戸は1975Dsc_0574年の映画『ローラーボール』の表紙の号(たしか150円)から買い始めました(年がバレるなあ)。まだ月刊だった頃で、その年の秋に表紙イラストが及川さんに代わったのです(第1作は『フレンチ・コネクション2』)。それ以降、36年の長きにわたって毎号買い続けてきました(実は海外旅行に行っていて買い逃してしまった号が、1つだけありました。あとは全て買っています)。 その間、月刊から隔週刊(金曜日発売だったので、「隔金刊」とか「隔金ぴあ」とか言ってました)になり、遂には週刊になって、発売曜日が変わったり、また隔週刊に戻ったりいろいろありました。そしてチケットぴあが出来たり、関西版が出来たり、姉妹誌や各種ムックが出来たりして、今はネットの@ぴあとか・・・本当にエンタテインメントの歴史ですね。常に私たちとエンタテインメントの接点であり続けてくれました。『ぴあ』はひとつの文化でした。

Dsc_0575

この最終号には付録として、創刊号の復刻版がついていました。当時は100円でスタートしたのですね。中は全頁モノクロ。薄っぺらい、単に情報を並べただけの、だからこそ画期的なトライアルでした。 まあ、今はインターネットとケータイ、スマホで、いろんな情報が雑誌よりも即時性をもって得られるようになってしまいましたからねえ。シネコンでは、上映時間が数日でどんどん変わっていきますし。でも雑誌は、自分が求めている以外の情報も目に入ってきて、そこから世界が広がっていくってことがあるんですけどねえ。 時代の流れとはいえ、本当に残念な、本当に寂しい休刊です。 

 

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