「コクリコ坂から」:すがすがしく薄味
映画『コクリコ坂から』は、宮崎吾朗監督の2作目。非常にあっさり味ですが、素敵な和風味。91分のち
ょっとしたお楽しみには最適な佳品です。
昨夏のジブリ作品『借りぐらしのアリエッティ』も小さな話でしたけど(いや、体が小さい人たちってことじゃなくて)、本作は更に小さい、ありふれた日常の「ちょっとした話」。それをさりげなくさりげなく描いているのですが、風景描写が素敵で、その魅力で観る者を惹き込んでしまいます。 昭和38年という時代設定だそうで、その懐古的でありながら、「日本人のスケールに合った街並や暮らし方」の描写は、それ自体が本作の大いなる目的であったとしても、小生はそれを支持する者であります。
さらには主人公の女の子が、いかにもジブリ的な美少女で、彼女の魅力で作品を推進させていきます。 本当にすがすがしい子で、長澤まさみだと感じさせない長澤まさみの声も、とってもフィットしています。 彼女とボーイフレンド(風間君)の淡くも運命的な恋が、これまた淡々とうっすらと描かれて、そこらへんに「そくそくとした」感動が漂うのです。 (風間君の友だち水沼君のルックスは、メガネ男子好きには垂涎モノでしょうね。)
エンディングもあっさり。 それにしても、この力の抜け具合って、何なんでしょうか? 嫌いじゃないですけど。
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» しっぽり。 【映画】コクリコ坂から [B級生活 ゲームやら映画やらD-POPやら]
【映画】コクリコ坂から
ゲド戦記の宮崎吾朗によるスタジオジブリ最新作。
【あらすじ】
東京オリンピックの開催を目前に控える日本。横浜のある高校では、明治時代に建てられた由緒ある建物を取り壊すべきか、保存すべきかで論争が起きていた。高校生の海と俊は、そんな... [続きを読む]
受信: 2011年8月 5日 (金) 01時09分
» 「コクリコ坂から」 淡々と物語がすすんでいく [はらやんの映画徒然草]
「ゲド戦記」の宮崎吾郎監督の久しぶりの作品。 前作品から5年ほど経っていることに [続きを読む]
受信: 2011年8月 5日 (金) 20時13分
» コクリコ坂から・・・・・評価額1700円 [ノラネコの呑んで観るシネマ]
上を向いて歩くのは、希望の未来を見据え、哀しみの涙を零さないため。
「コクリコ坂から」は、東京オリンピックを翌年に控えた1963年の横浜を舞台にした、スタジオジブリによる青春アニメーション映画。
高...... [続きを読む]
受信: 2011年8月 5日 (金) 22時51分
» コクリコ坂から [映画感想つれづれ日記]
宮崎駿という大きすぎる存在の父を持ったゆえに、宮崎吾朗監督の心中は複雑なものだっただろう。 [続きを読む]
受信: 2011年8月 6日 (土) 13時58分
» 映画「コクリコ坂から」感想 [タナウツネット雑記ブログ]
映画「コクリコ坂から」観に行ってきました。1963年の横浜の港町を舞台に繰り広げられる青春ドラマ系のスタジオジブリ作品。この映画、当初観に行く予定はなかったのですが、映... [続きを読む]
受信: 2011年8月 7日 (日) 00時45分
» コクリコ坂から [LOVE Cinemas 調布]
1980年に「なかよし」に連載された同名漫画を『ゲド戦記』の宮崎吾朗監督が映画化。企画・脚本を父親の宮崎駿が務めている。60年代に生きる高校生の男女の青春物語だ。主人公の少女の声をを長澤まさみ、少年の声を岡田准一が演じる。共演にも竹下景子、石田ゆり子、風吹ジュン、内藤剛志、風間俊介、大森南朋、香川照之と実写映画も真っ青の名優が揃った。... [続きを読む]
受信: 2011年8月 7日 (日) 22時03分
» コクリコ坂から [映画的・絵画的・音楽的]
『コクリコ坂から』を、新装なったTOHOシネマズ渋谷で見てきました。
(1)この映画は、1963年の横浜を舞台に、男女の高校生の清々しい恋愛を描いた作品と言えるでしょう。ですが、下記の前田有一氏が述べるように、「話にも、絵にも、演出にも目を見張るものがない。こ...... [続きを読む]
受信: 2011年8月 8日 (月) 06時00分
» コクリコ坂から [食はすべての源なり。]
コクリコ坂から
★★★★☆(★4つ)
う~ん。良いか悪いかで言ったら良かったんだけどね。
染み入るものに涙したのは事実なんだけど。。。
「なぜ、今、ジブリからこの作品なんだろう」って思ってしまったのが正直なところでした。
1960年代の横浜を舞台に、高校生男女の交流を描く。
戦争で船乗りの父を亡くした海は、父が亡くなった後も毎朝信号機を揚げるのが日課。
そんな中、海が通う高校の文化部室棟(通称カルチェラタン)の取り壊しをめぐって学生運動を繰り広げられる。
取り壊し反対の風間俊と出会い、心惹... [続きを読む]
受信: 2011年8月 9日 (火) 14時27分
» 『コクリコ坂から』 忘れ去られたモデルとなった事件 [映画のブログ]
【ネタバレ注意】
なぜ1963年なのだろう?
マンガ『コクリコ坂から』が少女マンガ誌『なかよし』に連載されたのは、1980年である。もちろん、その時代を背景に、その時代の少女たちを対象に描かれた...... [続きを読む]
受信: 2011年8月10日 (水) 02時42分
» 映画:コクリコ坂から 1枚の写真に込められた想い。映像のみずみずしさが魅力。 [日々 是 変化ナリ 〜 DAYS OF STRUGGLE 〜]
ジブリの最新作。
1963年頃の横浜を舞台に、繰り広げられる高校生たちの青春。
この時代の風景が、ただただ美しい。
そしてみずみずしい。
これを眺めているだけで、心が満たされていく。
一方で、ノスタルジーっぽい気分だけに終始させないところが腕の見せ所か。
(そ...... [続きを読む]
受信: 2011年8月10日 (水) 19時23分
» コクリコ坂から [Akira's VOICE]
じわりじ〜んわりと効能を発揮する良作。
[続きを読む]
受信: 2011年8月11日 (木) 10時57分
» コクリコ坂から [映画、言いたい放題!]
ブログネタ:うまく歌えたらイイナ!と思う曲は?
参加中
COPDのイベントの後、
会場の近くの映画館で観ました。
宮崎吾郎氏のジブリ作品第二段ですね。
最近のジブリ作品は今一つだし、
吾郎氏の最初の作品も然りだったので
行く予定はなかったのですが、
テレビ... [続きを読む]
受信: 2011年8月12日 (金) 03時59分
» コクリコ坂から(2011-050) [単館系]
ゲド戦記の監督である宮崎吾朗氏がなかよしに連載された同名漫画を
映画化。
原作は読んでいない様な気がしますが映画館での予告で「兄妹」だ
とネタばれした時点で気になってしょうがなかった作品。
...... [続きを読む]
受信: 2011年8月16日 (火) 03時41分
» 『コクリコ坂から』 [京の昼寝〜♪]
□作品オフィシャルサイト 「コクリコ坂から」 □監督 宮崎吾朗□脚本 宮崎 駿□原作 高橋千鶴□キャスト(声) 長澤まさみ(メル:松崎 海)、岡田准一(風間 俊)、竹下景子(松崎 花)、石田ゆり子(北斗美樹)、風吹ジュン(松崎良子)、内藤剛志(小野寺善雄)、...... [続きを読む]
受信: 2011年8月23日 (火) 08時33分
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