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2011年10月 3日 (月)

「エンディングノート」:プロジェクト終活

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映画『エンディングノート』は末期胃がんを宣告された自分の父を撮り続けたドキュメンタリー。いや、むしろホーム・ムービーで、実の娘でなければ撮れなかったであろうし、昔から撮りためた父や家族のさまざま映像が効いています。

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日本のありふれたサラリーマンが67歳まで働いて退職し、さてこれからは・・・という時のがん告知。享年69歳となった砂田知昭氏の、最後の大仕事=自らの人生を段取り良く締めくくること。その「仕事」としてのテキパキさ加減が、何ともリアルですし、笑えもします。まあ、このお父さん、いいキャラしてて笑えるんです。最後には「一流の会社の専務まで務めて、訃報が新聞に載るほどの人」だったことが分かるのですが、なんか意外な感じ。そんなに偉い人に見えないものですから(失礼)・・・。

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キレイな奥さんや、段取り命を引き継いだ長男など、この家族をずっと見てると、なんか自分の身内みたいな気がしてきます。そこがこのリアルなドキュメンタリーのお値打ち。 終盤などはもう涙、涙の劇場内でした。でも観た後の気分は重くなく、作り手の愛と冷静さが感じられる作品でした。

大江戸もきっとこの人(砂田氏)に近い部分があると思います。がんとか余命とかの告知は、絶対にして欲しいと思いますし、もしそうなったらやっぱりリストを作って、やり残し、思い残しの無いように精力的に動くような気がします。まさにこの映画のコピー「わたくし、終活に大忙し。」のように。

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是枝裕和監督の弟子である砂田麻美監督が、ガン宣告を受けた自身の父と遺される家族との最期の日々をカメラに収めたドキュメンタリーだ。熱血営業マンとしてならした砂田知昭さんは、自らの死までの段取りをエンディングノートの形で書き記そうと決めるのだった…。死を目前にした家族とのむき出しの絆に涙が抑えられない。... [続きを読む]

受信: 2011年10月 3日 (月) 00時20分

» 『エンディングノート』 [シネマな時間に考察を。]
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受信: 2011年10月 7日 (金) 12時55分

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受信: 2011年10月14日 (金) 01時36分

» 「監督」と「娘」が同居する映画って・・・〜「エンディング・ノート」〜 [ペパーミントの魔術師]
http://www.1101.com/ending-note/index.html ↑これは、ほぼ日刊イトイ新聞のリンク。 この映画をサポートしたプロデューサー是枝監督と糸井重里の 対談がはじまったばかりなんで、しばらく追いかけようと思います。 映画『エンディングノート』予告篇 この予告編だけ...... [続きを読む]

受信: 2011年10月18日 (火) 00時42分

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