「スマグラー おまえの未来を運べ」:拷問痛い!
映画『スマグラー おまえの未来を運べ』は、石井克人ならではのポップさ+タランティーノ派としてのバイオレンス+コミック原作の荒唐無稽な味が融合した作品。エグくも力強いです。
ニュートラルで軟弱な妻夫木聡以外は、スゴイ顔の変態&悪人ばかりが勢揃いしてます。女性(松雪&満島)はさすがにスゴイ顔とは言えませんが、変態&悪人ではあります。永瀬正敏はじめ、みんな好演してますけど、圧倒的なのは安藤政信!と高島政宏!二人とも助演男優賞ものです。
久々の安藤は、中国人役で中国語を流暢に話し、ただならぬ妖気を発しながらこの「背骨」役を演じ切ります。鋼鉄のヌンチャクをぶん回し、猛スピードで動き回り、猛烈な殺気を漂わせた人間凶器として、『アジョシ』のウォン・ビンを思わせたりもします。しかしながら、拘束された姿はむしろハンニバル・レクターのようでした。神性を漂わせる究極の悪として・・・。
高嶋<お兄ちゃん>政宏のマンガチックでサディスティックな変態ヤクザの怪演ぶりにはブッとびました。なんなんだ、これは! いやー、スゴイです。笑いながら戦慄できます。心の底から愉しそうに拷問を行う凶暴な怪人物。 高嶋<弟>政伸が(東映系で本作の前に公開していた)『探偵はBARにいる』で、やはり変質者的な悪役を怪演していたと思ったら、今度は兄貴がコレですよ! いったい高嶋家に何が起きているというのでしょうか?!
それにしても拷問、ひどかった、怖かった、スゴく痛そうだったです。妻夫木ファンは正視できなかったのでは? 途中から髪の毛が(極限を超えた恐怖と苦痛のため)真っ白になっていたのも、なるほどって感じでした。 小生は拷問には耐えられをうもありません。もう、すぐゲロっちゃいそうです。 (以下、多少のネタバレあり)あれだけひどい状態になっていたのに、妻夫木くんたらラストでは平気な感じで歩いてましたね。それって、あり得ないです。
| 固定リンク
コメント