「モダン・アート,アメリカン」展の物足りなさ
先日、国立新美術館で展覧会『モダン・アート,アメリカン -珠玉のフィリップス・コレクション-』を見たのですが、うーん、期待外れでした。19世紀後半からのアメリカン・モダン・アートの流れを展観する企画なのですが、この規模の展覧会にしては作品がしょぼいのです。そもそも展覧会メイン・ビジュアルが、ホッパー、オキーフの中でもそれほどの秀作ではなく、それ以外の作品も各作家の代表作の一つと言えるようなものは含まれていません。このフィリップス夫妻の個人コレクションってやつが、どうにも限界がある感じなんですよねー。
だって、唯一のポロックがドリッピング以前のアレってのはどうなのよ? ロスコがあんな小さくちゃ、あの魔力が発揮できるわけないですよ。サム・フランシスも小さいし、色も良くないです。 平均的に各年代の作品を集めてあるだけに、抽象以降のモダン・アートが質量ともに物足りないという残念な状況でした。主催の読売さん、これはないっすよ。 まあ、小生が好きだったのはブルース「パワー」、スローン「冬の6時」、ホッパー「都会に近づく」というNYを扱った3作品でした。
展覧会グッズとして、ホッパーのメイン・ビジュアルに描かれた「腰かけるハゲ頭の男性」のピンバッジが売られていたのがツボでした。わはは、こんなもん部分で抜き出してキャラクター仕立てって、いいんでしょうか? ってゆーか、誰が買うんだ? 誰がつけるんだー?
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