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2011年11月30日 (水)

ケン・ラッセル死す

ケン・ラッセル監督が亡くなりました。享年84歳。大江戸的には大ショックなのですが、新聞各紙の扱いは経済人なんかと並びで、文字だけの地味な訃報欄。まあ、ここ20年は映画を作っていなかったので、映画史の中ですっかり忘れ去られてしまってましたから、当然と言えば当然ですが・・・。たぶん小生の一番好きな映画監督です。

最後の日本(劇場)公開作は'95年の『チャタレイ夫人の恋人』。でもそれは英国のTV版の再編集だったので、映画としては'91年の(ラッセルらしくなかった)『逆転無罪』まで遡ります。 やっぱり映画監督の全盛期って、大抵10年ぐらいですね(中には例外もありますけど)。ケン・ラッセルも'69年の『恋する女たち』から'79年の『アルタード・ステーツ 未知への挑戦』までの10年間は圧倒的でした。 『恋人たちの曲 悲愴』『ボーイフレンド』『肉体の悪魔』『狂えるメサイア』『マーラー』『トミー』『リストマニア』『バレンチノ』・・・いやー、スゴイですって、観てない人には「何のこっちゃ?」でしょうが、こんな人あとにも先にもいないんです。これだけ独創的で、アクが強くて、幻想的にカラフルな映像美で、トゥーマッチで、スキャンダラスで、パワフルで。'70年代を代表する映画監督でありました(だから'80年以降は一気に失速しました)。 音楽家をはじめ実在の人物を思いっきりデフォルメした伝記映画が得意で、『恋人たちの曲 悲愴』(狂気のチャイコフスキー伝)は小生のオールタイム・ベスト5に入る傑作中の傑作です(→それなのに現時点で、Wikipediaの「ケン・ラッセル」の項には本作が載っていませんでした。オドロキです)。

ああ、あの一目見てケン・ラッセルだとわかる、トリップ感に満ちた映像(色彩)と編集が懐かしいです。『トミー』とか『アルタード・ステーツ』あたりは、まさに「観るドラッグ」ですもんね。 どこかの配給会社さんとか劇場さんが、これをきっかけに「ケン・ラッセル回顧特集上映」なんか組んでくれないもんでしょうか? DVDも出してほしいなー(ほとんどDVD化されていないんです!)。

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