「宇宙人ポール」:よく出来てます。笑えます。
映画『宇宙人ポール』、面白いです。サイモン・ペッグ&ニック・フロストという英国人コンビで今までも『ショーン・オブ・ザ・デッド』とか『ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!』などの評判が良かったのは知ってますが、大江戸は彼らの作品を観るのが初めて。 さすがに評判だけのことはあって、見事に周到に作りこまれたコメディーです。
CGIによるポールの造形や表情、そして「英語」の話しっぷりが、成功の第1要因。これは典型にしてユニーク。 そしてサイモン&ニックの二人組の面白さとコンビネーションの良さ。脇のキャラクターもキチンと生きてます。
非常にオタッキーにSFに言及しながら、一般的な楽しさ、笑いも獲得しているあたり、なかなかできることではありません。根底にSF愛やスピルバーグ愛があるから(たぶん)、観ていて気持ちがよいのです。下品ネタに走っても、ある種のクリーンな品位が残っているのです(英国ゆえか?)。そこらが『ハングオーバー!』なんかの痴性的な品の無さとは、全く違うところです。
(以下ややネタバレあり) それにしても各種SF映画、特にスピルバーグ作品、中でも『E.T.』と『未知との遭遇』にはかなり直接的なオマージュを捧げています。スピルバーグ自身も声のカメオ出演をしちゃってるぐらいで、こうなるとどうしても『スーパー8』を想起しますよね。まあ、どちらも良く出来た作品ではあります。 シガニー・ウイーバーも突然出てきたりします。
全編よく笑えました。ほんとに脚本がよく書けてます。面白くするために知恵が使われていることが、よくわかります。衝撃的に面白い「鳥」のシーンが、予告編でネタバレしちゃってたのは、ちょっと残念ですが、それでも面白い! ちょっとしたネタや台詞やくすぐりに至るまで、手を抜かずに詰め込まれています。やはり才能のある人たちの作品です。
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