「おかえり、はやぶさ」:競作の中でビリ
劇映画版「はやぶさ」競作の第3弾『おかえり、はやぶさ』を3Dで観ました。 ドキュメンタリー版は未見なのですが、劇映画版は3本制覇。ワーナー版(堤幸彦監督)→東映版(瀧本智行監督)→この松竹版(本木克英監督)と、だんだん出来が悪くなっていきました。
はやぶさ初心者にも、何が起こって、何がどうなったのかという物語をしっかり伝えるってことに関しては、圧倒的に堤幸彦版が良く出来ていました。感動をしっかりと与えてくれることに関してもです。 この本木版は全体的に「子供向け」風ですし、ところどころでわかりやすい絵解きをしてくれたりしているのですが、いかんせん脚本の軸足が「はやぶさ」の物語ではなく、その周辺の人物のどうでもいいような話に寄っているので、意外と何が起きているか、どういうことなのかがわかりにくいと思います。 それにしても、父と子の物語も鬱陶しいけど、母親の肝臓移植の話なんて、なんでこの作品に持ち出してくるの? 中盤などあまりにもダレて、参りました。
それにしても配役でいうと、佐野史郎=渡辺謙=大杉漣ってことでしょ。笑えますね。 あと、子役の前田旺志郎君が、最後の場面のバストショットでは(年月の経過を反映して)お母さんより身長が高くなって、髪の毛もお兄さんっぽくなっていたのですが、顔はそのままなのが、ちょいと笑えました。 藤原竜也は常に芝居に変化が無く、小生の嫌いな役者の一人ですね。一方、三浦友和さんは、近年ほんとに良いですねえ。
3Dの威力や魅力もほとんどなし。そもそもCGも安っぽいし、映像の魅力は皆無でした。 眼精疲労と鼻梁の痛みだけが残るような映画でした。
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