« カップヌードル焼そば | トップページ | U23代表のベラルーシ戦 »

2012年7月18日 (水)

「サラダ好きのライオン 村上ラヂオ3」:軽妙な錬金術

Dsc_1570

村上春樹の新刊『サラダ好きのライオン 村上ラヂオ3』(マガジンハウス)を読みました。雑誌『anan』の連載コラムをまとめたものの第3巻。第1巻『村上ラヂオ』、第2巻『おおきなかぶ、むずかしいアボカド 村上ラヂオ2』同様、大橋歩さんの銅板挿絵を添えた、軽妙洒脱なエッセイ集です。連載は3月で終了しているそうで、これが最終刊ってことになるわけです。

文字を読んでいく楽しさにあふれています。本当にどうでもいいようなテーマを、ゆるゆるとリラックスした文体でムラカミ流(村上龍ではない)に料理していく、ある種の錬金術。

このシリーズを読むといつも、「ああ、ハルキさんは小生に似ているな」と思うことが多いのですが、今回もそんな記述がいくつもありました。「黙っていろと言われたら、いつまででも黙っていられるし、それは苦痛ではない。」とか、「二番手というのは、ポジションとしてわりに好みです。(中略)先頭に立って突っ走るというのは、どうも性格的に向かない。」とかとかね。

エッセイの後についている「今週の村上」という1行も笑えます。やけにオヤジギャグなネタが多いんだけど、ハルキさんほどになるときっと許されるんだろうなあ、たぶん。

|

« カップヌードル焼そば | トップページ | U23代表のベラルーシ戦 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「サラダ好きのライオン 村上ラヂオ3」:軽妙な錬金術:

« カップヌードル焼そば | トップページ | U23代表のベラルーシ戦 »