「プロメテウス」:ほとんどセルフ・リメイク
映画『プロメテウス』は予告編を見た段階で、同じくりドリー・スコット監督の『エイリアン』との関係が何かしらありそうだと思いましたが・・・、もう関係アリもアリの大アリクイのコンコンチキでした。
*『エイリアン』を未見の方は必ずDVDを見てから、本作に挑んでください!
(以下ネタバレだらけ) 最後まで観ればわかる通り、作品自体が『エイリアン』前日譚になってますし、その映像のルックや美術やディテールが『エイリアン』とモロかぶりしてるんです。ギーガー的だし。ヒロインは下着姿(?)で宇宙船内を歩き回り、“敵”と戦うし。エイリアンの卵やら幼生(?)やらもかぶってますし、アンドロイドの最期の姿もまさに“リメイク”です。本作自体、むしろ『エイリアン』の変種リメイクと言ってしまいたいぐらいです。 それにしてもあんなに不気味な未知の生物に出遭ったっていうのに、隊員たちが無防備すぎて油断だらけで、案の定やられちゃうのってどうよ?
そしてそれ以上に、全自動手術マシーンを使っての「セルフ帝王切開シーン」がかなりのトンデモ場面なのですが、腹の横幅に近い切開跡をホッチキス留めしただけで、主人公が激しいアクションをこなしていくのには、さすがにツッコミたくなりました。元気にもほどがあるってもんです。それにしてもリドリー・スコットは、強い女が好きだなあ。
タコの造形においても、円谷プロ(『ウルトラQ』のスダール、『帰って来たウルトラマン』のタッコング、そして『クレクレタコラ』!)を抜きましたね。
ま、「人類の起源」云々などという壮大なコピーを信用しないことですね。 巨費をかけたゲテモノ映画と思っていれば、それなりには楽しめます。
3D効果も、まずまず及第の出来でした。
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コメント
いやーまさに言いたいことを全て言って頂いています。
しかし、予告編でちょっと期待した自分が・・・・
もうあの監督の映画は、思い切って卒業してやる。
という感じですね。
怒りの余り乱文になってしまい申し訳ございません
投稿: きかんぼう | 2012年9月 5日 (水) 23時35分